みなさんこんにちは、「ITユニプラ」編集部です。
今回は、「メタバース」について記事にしました。
語源は、アメリカの作家、ニール・スティーヴンスンの小説「スノウ・クラッシュ(1992年)」に登場するインターネット上の仮想世界の名称からとっており、3次元の仮想空間やサービスのことを指します。
目次
- メタバースって何?
- 今までのメタバース
- Web3.0とは
- 本物の価値とは
- 最後に
1.メタバースって何?
ここ数年ではコロナ禍で人が集まれない中、あつまれどうぶつの森を活用してゲーム内で卒業式が行われたりするなど大きな話題になりました。
また弊社ユニリタプラスでもリモートワークに取り組み、oViceといった仮想オフィスのツールを導入し日々仕事を行っています。
こういったコロナ禍といった社会背景もあってか、今メタバースに続々と有名企業が参入に名乗りをあげています。バンダイナムコではメタバース開発に150億円投資し、ガンダムのメタバース空間を提供することを宣言しています。
2.今までのメタバース
少し昔の話になりますが、メタバースという言葉が一般的に認知されていなかった2003年にLinden Lab社からセカンドライフといった仮想世界で生活できるゲームのサービスが開始され、一大ブームを巻き起こしました。当時ニュースでも話題になっていたので、覚えていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。
セカンドライフでは土地を所有して建物を建てたり、オリジナルの服などを作り販売するなどして、ゲーム内で経済活動を行うことが出来ました。
ここまでは従来のMMO(マッシブリー・マルチプレイヤー・オンライン インターネットを介して大人数のプレイヤーが接続できるオンラインゲーム)などと変わらないのですが、他のものと大きく異なっていたのはゲーム内で得たリンデンドル(L$)といった通貨をアメリカドル(US$)と交換できたことです。
そのためゲーム内で経済活動を行うことによって、生計を立てていた人もいたそうです。なんと仮想世界で働くことで現実世界でも暮らしていくことが出来たのです。
しかし接続速度や低グラフィックなど多くの問題を抱えており、2007年をピークにユーザーが減少し衰退しました。
3.Web3.0とは
Web3.0について理解するために、Webの歴史を振り返ってみましょう。
Web1.0とは
WEBページを通じて、情報を公開し、全世界の受け手に伝えることができました。
Web2.0とは
SNSなどで双方向コミュニケーションが実現できるようになりました。
Web3.0とは
分散型ネットワークであるブロックチェーン技術を用いて、仮想通貨やNFT(所有証明付きのデジタルデータ)と結びつけることで、今まで企業が管理していたデータを個人で所有することができるようになったのです。
また今の3DCG、VR、インターネット速度の高速化など現在の技術をWeb3.0を組み合わせて現代のセカンドライフを実現しようとしようする流れが起こっています。
4.本物の価値とは
突然ですが、あなたはレオナルド・ダ・ヴィンチが描いたモナリザの価格をご存知でしょうか?
2022年現在の価格は約9億ドル(約1053億円)以上に上るとも言われています。私はこの説には半信半疑なのですが、この価値はモナリザがレオナルド・ダ・ヴィンチによって描かれた「本物」への金額なのだそうです。
例え人には見分けがつかないほど精巧に作られていたとしても、贋作にこの値段がつくことはありません。今では日本でも普及してきた電子決済、QR決済ですが、日本の普及が遅れた原因の一つに偽札が少ないといった理由があります。
日本では偽札はめったに出回らないですが、偽札の多い中国では現金での決済ができないお店も少なくないそうです。
何が言いたいかというと「本物」を証明してくれるということは、私達が思っている以上に価値があり、重要なことだということです。ブロックチェーン技術はこの「本物」の価値を裏付けてくれます。
5.最後に
我々の価値観は短い期間で急速にアップデートされていきます。旧来の考え方では現物が存在しないデジタルデータは容易に複製可能なことから価値がないものとされていましたが、電子書籍やデータ販売などが普及されてきた昨今、無価値なものだと考える人は少数派になってきたのではないでしょうか。
これからの時代では仮想空間上の資産を仮想通貨やNFTとして保有することで、あなたが間違いなく所有者であることをすべての人に証明することができ、それらの資産は世界中のあらゆる通貨と交換することが可能になります。
VRや3DCG技術とWeb3.0のブロックチェーン技術を組み合わせることで、私達はメタバース空間で新しい暮らしや経済活動を行うことが出来るようになります。
ビジネスの世界においても場所や国籍、言語を問わずWeb上で商取引が可能になる未来がやってきています。
例えばメタバース上で仕事を依頼し、成果物を受け取り、支払いは仮想通貨で行うことで、海外出張や国際送金などを行う必要がなくなります。こういった背景から会社といった枠組みに縛られることなく、プロジェクトごとに組織を構築するDAO(自律分散型組織)が今後ますます増えてくるとされています。