現代のビジネスに欠かせない存在ともいえるサービスが、「クラウドサービス」です。
クラウドサービスを利用することで、業務効率化やコスト削減などさまざまなメリットが得られますが、上手く活用できていない企業も少なくありません。
クラウドサービスを導入すると、具体的にどのようなメリットが得られるのでしょうか。また、どのようなサービスを選べば良いのでしょうか。
今回は、クラウドサービスの特徴について解説します。
導入するメリットやデメリット、サービスの種類や選び方もご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
インターネットを経由して、ソフトウェアやサーバー環境を提供するサービスを「クラウドサービス」といいます。
従来のシステムでは、組織が独自にハードウェアやサーバー環境を用意して、端末ごとにソフトウェアをインストールするという方法が一般的でした。
一方、クラウドサービスでは、ソフトウェアやサーバー環境があらかじめ用意されているため、アクセスするだけで誰もが場所を選ばずに利用できます。
インターネット環境さえ整えれば、組織の全員が業務に活用できるという点は大きな魅力だといえるでしょう。
一口にクラウドサービスといっても、実はいくつか種類が存在します。
自社に合ったサービスを選択するためにも、それぞれの違いを把握しておきましょう。
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①SaaS ②PaaS ③IaaS |
ソフトウェアやアプリケーションなどの機能だけが提供されるクラウドサービスを「SaaS(Software as a Service)」といいます。
会員登録さえ済ませれば、無料、またはサブスクリプションで目当ての機能を使用できます。
インストールやアップデートなどの作業は運営元が全て対応してくれるため、導入やメンテナンスに手間がかからないという点は大きな魅力だといえるでしょう。
カスタマイズの自由度が低いといった問題点はありますが、初期費用やランニングコストを抑えられるという点から多くの企業で利用されています。
SaaSで利用できるサービスの一例は、以下の通りです。
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・メール機能 ・カレンダー機能 ・文書作成ツール ・ビジネスチャットツール ・オンライン会議ツール ・勤怠管理システム ・予約管理システム |
アプリケーションを開発するための必要な環境が提供されるクラウドサービスを「PaaS(Platform as a Service)」といいます。
データベースやOSなどがインストールされている上に、ネットワークの設定も完了しているので、通常よりもスピーディにアプリケーションの開発が行えます。
開発環境が全て整っているので、環境構築の時間や手間が省けるという点は魅力だといえるでしょう。
スケーラビリティが高いので、将来的にアプリを利用するユーザーが増えても安心です。
ただし、自社内で開発環境を構築した方がコストを抑えられる可能性もあるので、費用対効果をよく考えて利用することが大切です。
システムが稼働するために必要なインフラ機能が提供されるクラウドサービスを「IaaS(Infrastructure as a Service)」といいます。
開発環境が提供される「PaaS」に対し、サーバーやOSなどの稼働に必要な基盤が提供されるのが「IaaS」です。
カスタマイズの自由度が高く、自社に合ったインフラを構築できるという面は大きな魅力だといえるでしょう。
しかし、必要なミドルウェアやソフトウェアは利用者側が用意しなければならないため、担当者への負荷が大きく、専門的な知識やスキルも求められます。
データ分析基盤の構築を目指しているという方は、下記ページをご覧ください。
関連ページ:データ分析基盤とは?構築のために知っておきたい構成要素や手順、ポイントを徹底解説
クラウドサービスを利用すると、ビジネスにどのような良い影響をもたらしてくれるのでしょうか。
導入することで得られる、具体的なメリットをいくつかご紹介します。
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・導入しやすい ・コストを削減できる ・場所を選ばずに利用できる ・BCP対策ができる |
オンプレミス型と比較すると導入のハードルが低いという点が、クラウドサービスのメリットの一つです。
ソフトウェアのインストールやインフラの整備などを行う必要がないことから、導入にかかる時間や手間を省くことができます。
会員登録を行い、必要なサービスを選択するだけで良いため、特にスピーディにビジネス環境を整えたいというときに役立つでしょう。
自社内で一からシステムを構築するオンプレミス型に比べれば、はるかに短い期間で運用をスタートさせられます。
クラウドサービスを利用することで、導入の時間や手間を省けるという他にも、コストを削減できるというメリットが得られます。
一般的な企業が利用しているクラウドサービスの多くは「SaaS」であり、大半の機能が無料、もしくは定額プランで利用できます。
また、ユーザー単位で料金を支払うといった使い方もできるので、導入や運用に関するコストを大幅に節約できるでしょう。
中小企業やスタートアップ企業など、限られた予算で機能を試してみたい、利用したいという企業におすすめです。
場所を選ばずに利用できるという点もまた、クラウドサービスのメリットの一つです。
基本的にクラウドサービスは、インターネット環境さえあれば、オフィス以外の場所でも利用できます。
外出先や自宅でも、ログインすればデータの更新や共有が行えるので、リモートワークや在宅勤務といった新しい働き方にも対応可能です。
パソコンはもちろん、スマートフォンやタブレットなど、作業に適した端末を選択できるという点も嬉しいポイントだといえるでしょう。
クラウドサービスには、BCP(事業継続計画)対策ができるというメリットもあります。
自社で使用しているシステムやデータは、自動的にバックアップが取られ、クラウド上に保存されています。
そのため、事故や自然災害が発生したときにも、事業を継続したり、早期復旧を図ったりすることが可能です。
データの破損を防ぎたい、災害時のリスクを軽減したいという場合に、クラウドサービスが役に立つでしょう。
\クラウドサービスに興味があるという方はこちらもチェック/
メリットが多いクラウドサービスですが、当然デメリットも存在します。
導入することで、どのような問題が起こる可能性があるのでしょうか。
利用を決める前に、クラウドサービスのデメリットも把握しておきましょう。
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・カスタマイズが難しい ・サービスが終了するリスクがある ・インターネット環境が必要 |
手軽に利用できるという点がクラウドサービスの魅力ですが、カスタマイズの自由度が低いというデメリットが存在します。
クラウドサービスで提供されている機能には制限があり、自社の業務プロセスに合わせてカスタマイズしたり、仕様を変更したりすることは難しいといえます。
従来のオンプレミス型に慣れているという方にとっては、少し物足りないと感じるでしょう。
運営元が提供を終了した場合、クラウドサービスが利用できなくなるというリスクも存在します。
ユーザー数が減少したり、運用が難しくなったりした場合、クラウドサービスを利用できなくなってしまいます。
突然、サービスが停止してしまうケースもあるので、データの取り扱いについて対策を考えておくことが大切です。
クラウドサービスには、オフラインでは利用できないというデメリットもあります。
通信障害のようなトラブルが発生すると、データの更新や共有が行えなくなり、業務が滞ってしまう可能性があります。
また、運営元のサーバーがあまり強くないと、アクセスが集中する時間には安定して利用できない可能性があるという点には、注意が必要です。
クラウドサービスは、提供形態にいくつか種類が存在します。
自社に合ったサービスを選択するためにも、提供形態の種類とそれぞれの特徴について理解しておきましょう。
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①パブリッククラウド ②プライベートクラウド ③ハイブリッドクラウド |
複数のユーザーに対して、同じクラウド環境を提供する形態を「パブリッククラウド」といいます。
クラウドサービスの中でも最も一般的な提供形態で、会員登録をしたり、料金を支払ったりすることで、すぐにサービスを利用できます。
単に「クラウドサービス」と記載されている場合は、パブリッククラウドを指していると考えて良いでしょう。
料金は安価に設定されている上に拡張性も高いので、中小企業や個人事業主におすすめです。
利用者ごとに専用の環境が提供される形態が「プライベートクラウド」です。
組織のニーズに合わせて専用のクラウド環境が提供されることから、セキュリティが優れていて、カスタマイズの自由度も高いという特徴があります。
料金は高額であるものの、重要度の高いデータも安全に活用できるという点は魅力だといえるでしょう。
パブリッククラウドとプライベートクラウドを組み合わせた提供形態が「ハイブリッドクラウド」です。
ハイブリッドクラウドは、業務内容に最適なサービスを使い分けることができるという点が大きな特徴です。
負荷の高いタスクはパブリッククラウドで実行し、機密性の高い情報の取り扱いはプライベートクラウドを選択するといった具合に、両者のメリットを享受できます。
データベース構築を目指しているという方は、下記ページをご覧ください。
関連ページ:データベース構築にはいくらかかる?費用相場やコストを抑える方法について解説
自社に合ったサービスを選びたいと思っても、どのようなポイントに注目すれば良いのかわからないという方もいるでしょう。
最後に、クラウドサービスの選定のポイントをご紹介します。
導入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
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・サービス内容 ・サポート体制 ・セキュリティ対策 |
クラウドサービスを選択する際には、自社に必要な機能が備わっているかよく確認しておくことが大切です。
カスタマイズの自由度が低いため、利用を開始してから仕様を変更するということができません。
そのため、利用を開始する前に「自社のシステムと連携が可能か」、「データの保存容量は足りるか」など、サービスの内容をよく確認しておく必要があるのです。
トラブルが発生した場合、利用者側では対応が難しいことから、サポート体制が充実したクラウドサービスを選択しておくことが大切です。
トラブルの内容によっては、事業の継続が難しくなるような深刻な事態も考えられます。
万が一の際には迅速に対応してもらえるように、サポート体制が充実しているかチェックしておきましょう。
24時間体制で相談に応じてくれるような事業者を選んでおくと安心です。
組織が抱える大切なデータを預けるクラウドサービスには、優れたセキュリティ対策が求められます。
自社の情報資産を守るためにも、信頼できる事業者であるか事前にチェックしておきましょう。
どのようなセキュリティ対策を行っているのか具体的な内容を確認して、情報漏洩や流出などのリスクを軽減しましょう。
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クラウドサービスを利用することで、業務効率化やコスト削減、BCP対策など、さまざまなメリットが得られます。
サービスを賢く利用して、ビジネスのさらなる成長を目指しましょう。
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