ouraoil_header

 

小浦石油株式会社宣材_小浦石油

1902年(明治35年)の創業以来、石油に着目して事業を展開した後、時代の変化にともなって事業の多角化を行ってきた小浦石油株式会社。その中でも、スポーツクラブ等をクライアントに水質管理を手掛ける水事業部は、かつて大量のExcelを扱う煩雑な作業に悩まされていました。そこで、ユニリタプラスの「サクッと収集」を導入し、データ集計作業やレポーティング業務の大幅な効率化を実現。データを元に、説得力のある提案をクライアントに対して行っています。

 

 

課題

・大量のデータを串刺し計算してレポーティングする作業は手作業では限界があった

・作業の最初の工程を終えるだけでも2~3日を要していた

・修正の柔軟性や掛かるコストを考えると、Microsoft Accessでのシステム構築や自社開発も難しかった

解決策

・Excelシートを活用した、安価なサービス「サクッと収集」を導入した

・「サクッと収集」を導入したことで、約50店舗分の水質データを串刺し計算・抽出できるようになった

導入効果

・すべて手作業で行っていたら1週間はかかっていたであろう作業を、2時間で終えられるようになった

 

概要図_水質改善業務の流れ_2line

 

 

◆課題:約50店舗分の水質データの集計は手作業に限界があった

 

1902年(明治35年)の創業から、今年で120年目を迎える小浦石油株式会社は、いち早く石油に着目して日本の近代化に貢献してきました。数十年前まではガソリンスタンドや運送会社にタンクローリーで軽油を販売する事業がメインでしたが、人口減少にともなう運転免許保持者の減少、自動車産業の構造変化などの背景もあって、石油産業は斜陽産業となっています。こうした社会の移り変わりとともに、小浦石油はTSUTAYA、ファミリーマート、サーティーワンといった店舗の展開をはじめ、OA機器の販売や環境事業など、産業や生活にかかわる広範囲で事業を多角化してきました。

事業の多角化を進める中で、小浦石油は「水事業部」も立ち上げます。主にスポーツクラブをクライアントに、地下水を汲み上げて水処理をした上でプールやシャワー用に使用できる水を供給する事業と、プールなど施設内で水を扱う場所の水質管理を担うという事業です。スポーツクラブなどのプールは、毎日水を入れ替えているわけではありません。循環式になっており、水を循環させ、濾過・殺菌などの工程を経て、利用客が安心して使えるきれいな状態にした上でプールに送るという仕組みになっています。この「水を安全できれいな状態に保つお手伝い」を小浦石油は行っているのです。

水事業部で、事業部の組織づくりや社員育成に携わってきた今来健一氏は
、小浦石油の水事業部ならではの特徴や強みについて、水質管理業を取り巻く外部要因を交えながら語ります。「ここ10数年ほど、『レジオネラ属菌』という細菌によって起こるレジオネラ肺炎という怖い病気が、国内のプールや入浴施設からたびたび発生しています。こうした背景から、プールや温浴施設を持つスポーツクラブは危機感を抱いていますし、保健所からも『日頃からレジオネラ属菌の発生を予防するための対策を十分にしなさい』と言われています。しかし、これまで水質管理業界には水質管理用ouraoil_imageのハードウェアを提供する企業か、レジオネラ属菌の繁殖を防ぐための薬品を提供する企業のどちらかしかいませんでした。そこで、当社は水質を定期的に計り、データで管理する形での総合的な水質管理を請け負うことにしたのです。こうすることで、異常を素早く検知し、データという根拠を踏まえて『水質の改善に向けて、次にすべきことは何か』をクライアントに提案をすることができるのです」。

 


レジオネラ属菌は土壌細菌であるため、どこでも発生する可能性があります。その発生を防ぎ、増殖を食い止めるためには、次塩素酸ナトリウムを常に一定量の濃度に保つなど、複数の基準を満たしながら水質を管理しなくてはなりません。しかし、施設側がそれをすべて管理するのは大変なため、小浦石油の水事業部が現場で得た水質を測るあらゆる指標をデータ化して、定期的にクライアントにフィードバックを行っているのです。

このような役割を担う小浦石油は、データの取りまとめとレポーティング資料の作成過程において悩みを抱えていました。クライアントであるスポーツクラブは、約50店舗を展開しており、それぞれの店舗に複数の「系統」があります。「系統」とは、プールやジャグジーなどのことを指しており、店舗によって系統の数も違います。約50店舗それぞれの複数系統において、「ATP」や「塩素濃度」や「補給水量」といった、レジオネラ菌の発生を防ぐうえで監視しておくべき多くの項目を取得します。そして、クライアントに報告する際には、それらを突合して項目別に一覧表示したり、分析してレポーティングを行ったりすることが必要でした。これらの作業を手作業で行うのは無謀だったと今来氏は話します。「Excelに記載された約50店舗分の膨大なデータをコピー&ペーストした上で、串刺し計算したり、集計データをまとめたりする作業はとんでもなく大変でした。最初の方の工程を終えるだけでも2~3日かかりましたから、これでは無理だと情報システム部に相談したのです」。

 

 

◆解決策:「サクッと収集」導入で、大量のExcelシートから瞬時に串刺し抽出・計算できるようになった

 

情報システム部と相談する中で、最初は「Microsoft Accessで作業効率化のための仕組みを構築しよう」という案も出ました。しかし、一度構築してしまうと「システムを改善したい」という要望が後々出てきたときに、都度修正が必要となり、お金と時間がかかってしまうことに不安を感じていました。また、「自社でシステムを開発することも考えたのですが、データ量が多すぎて取り込むだけで大変です。また、元のExcelのまま取り込むわけにはいかないので変換ツールも導入しなければいけないと考えると、さらにコストがかかるのであまりメリットを感じられませんでした」と今来氏は当時を振り返ります。

そんな折にユニリタプラスから紹介を受けたのが、Excelシートを活用したデータ収集サービス「サクッと収集」でした。多くのExcelを収集・管理でき、集めたExcelを串刺しで検索・計算して欲しい項目のみを抽出できるというサービスだと聞き、今来氏はすぐに導入検討を開始しました。「シンプルなサービスですが、行と列を指定するだけですべてのExcelシートを横断して必要なデータを拾ってきてくれるサービスだと知って、このサービスがあるだけで業務がかなり楽になると思いました。安価だったので導入の意思決定もしやすかったです」。
点検報告書_excel
「サクッと収集」導入後は、今来氏がまず「サクッと収集」にテンプレートをアップロードし、約50店舗をそれぞれ担当している6名のメンバーがそのExcelをダウンロード。メンバーが水質に関するデータを入力した後「サクッと収集」にアップロードし、そこから今来氏ともう1名の担当者がサクッと収集上で必要なデータを指定・抽出し、ダウンロードしたデータを元にレポートをまとめるというフローになっています。


こうしたツールの利用は初めてだったため、最初は少し戸惑ったというものの、「必要なデータを楽に取り出すことが目的なので、使っているうちに操作に慣れてきました」と今来氏。都度、「こういった使い方をしたい」、「この変更ができれば便利になる」などと機能の改善要望を伝えたところ、「サクッと収集」全体のバージョンアップにつながった例もあるなど、ユニリタプラスと二人三脚でプロダクトを進化させてきました。また、利用開始時はメンバーがテンプレートを自身の使い勝手が良いように変えてしまったせいで、表記が乱れて横串し計算ができないといったトラブルなどもあったものの、「サクッと収集」を使う目的や使用上のルールを周知することで、現在はスムーズに運用出来ています。

 

 

◆導入効果:1週間がかりになりそうだった作業が、たった2時間で完了できるように

 

約50店舗分の日々の水質情報をまとめたExcelシートに加えて、毎月検査会社に委託して実施している水質検査の結果も別途Excelシートで届きます。それらをすべて取りまとめてクライアントに提出するレポートを作らなければならないため、取り扱うExcelシートやデータの数は膨大であるものの、「サクッと収集」を使うことで業務効率化が出来ています。
具体的な導入効果について、今来氏は「レポートのメインとなるシートは、『ATP(アデノシン三リン酸)』や『塩素濃度』や『補給水量』を分析したものなのですが、あらかじめテンプレートを作っておいて、『サクッと収集』から抽出したデータを貼り付けるだけなのでとても楽です。データ抽出からレポーティングまでを手作業でやろうと思うと1週間はかかっていたと思いますが、今は2時間ほどで作成できます」と語ります。

たとえば「ATP」の場合、数値が25以下であればレジオネラ属菌の繁殖の危険性が少ないという意味で基準をクリア、ただそれ以上になると危険度が上がるため、Excelの条件付き書式を使って、『サクッと収集』から抽出し、貼り付けたデータが基準値以上であれば色付けがされるようにしています。こうすることで、「どこに課題があるか」や「次に何をすべきか」が一目瞭然の状態で、クライアントに報告をすることができるのです。

「データを根拠に『清掃をしてください』などと具体的な提言をすることができるので、クライアントも納得してくれます。また、毎月同じフォーマットで提出することで経時変化も見えるので、以前と比べて水質が良くなってきていることがわかって、クライアントのモチベーションアップにもつながっています」

そして、今来氏とともに働く小浦石油のメンバーも、データの見方や活用の仕方を徐々に習得してきています。これだけ多様なデータを取得しているからこそ、そして過去のデータや他店のデータと比較して見ることのできる環境があるからこそ、「常にデータを見て、そのデータが出ている原因を見出し、対策を考えてほしい」と教育を行ってきたからです。「サクッと収集」の導入によってデータの収集基盤や分析基盤が出来たからこそ、小浦石油はクライアントとともにより“データ活用”について考えることに時間をつかうことができています。

 

 

◆今後の展開:何より大事なのはデータ活用、そのために最適なデータ収集・抽出の基盤を使うべき

 

現在は別のシステム面でも、ユニリタプラスと連携して業務効率化を進めている小浦石油。情報システム部の小玉氏は「ユニリタプラスは自社サービスも持っているし、システム開発も手掛けています。だからこそ、相談すればさまざまな切り口で解決方法を提示してくれる点に信頼を置いているんです」と、ユニリタプラスの支援への感想を口にします。また、『サクッと収集』の感想を伺うと、「データ連携がトレンドとなり、さまざまなデータをシステム間で自動的に受け渡す座組みが流行った時期もありました。しかし、現在はセキュリティ要件がより厳しくなったこともあり、『ExcelやCSVの形式でしか、データを渡せない』というシーンも増えていて。一方で、扱うデータの量は手に負えないほどに増えています。そういった意味では、Excelデータの収集・抽出が自在にできて、費用も安価で導入しやすい『サクッと収集』は、今後さまざまなシーンで重宝されるサービスだと思います」と評価いただきました。

一方、今来氏も「これだけデータ量が増えている中で、1か所にデータをすべて集めて一覧で見ようと思っても難しい。それよりも、目的やデータの種類ごとに適切なツールを使って分散処理を行うことが必要だと思っています。だからこそ、今回の用途には『サクッと収集』がぴったりでした。システムにデータをただ蓄積していてはダメで、データを扱う担当者が、データをどう活用するのかという観点を持った上で、こうしたサービスをうまく活用して分散処理していくことが求められている時代です。だからこそ、当社と同じようなメンテナンス系の業務を手掛ける企業にも『サクッと収集』をおすすめしたいです」と語りました。

小玉氏の話の中でもあったように、時代が進んでもセキュリティの観点などからExcelでデータを渡し合う文化は残り続けています。また、「新しいオペレーションは浸透させることが大変なので、できることなら今のExcelを使用しながら、データの収集や計算を楽に行えるようになりたい」といったニーズをお持ちの方は、どんな部署にもいらっしゃるでしょう。「サクッと収集」は、文字通りサクッとデータを集めることができて、かつ収集状況も管理でき、収集、集計、転記などを効率化することで7~8割の業務時間の削減に貢献できるサービスです。データ集計を効率化することで、データを活用したビジネスにますます注力できるようになった小浦石油のように、煩雑な作業を効率化して本質的な業務に時間を注ぎたいとお考えの企業様はぜひ、「サクッと収集」を活用してみませんか。

 

 

 

小浦石油ロゴ

▼Corporate Data

社名:小浦石油株式会社

事業内容:石油製品販売、LPガス販売、エコロジー商品販売、ビデオ・DVD・書籍の販売・レンタルなど

設立:1954118

従業員数:700名(グループ全社1050名)

URLhttps://www.ruo-oura.com/