販売情報や顧客情報など、企業が膨大な量の情報(ビッグデータ)を簡単に収集できる時代になりました。
ビッグデータの分析・活用を行うことで、マーケティング戦略や経営戦略に役立てる企業が増加しています。
しかし、膨大な量の情報を利活用したいと考えているものの、実現が難しいと感じている方もいるでしょう。
今回は、企業が抱えるビッグデータの分析・活用の事例をご紹介します。
メリットや注意点についても併せて解説しますので、ぜひ参考にしてください。
※本記事の【ビッグデータ】とは、社内に散在している業務用データのことを指しております。
初めに、ビッグデータとは具体的にどのような情報を指すのか解説します。
なぜ今、ビッグデータ活用が注目されているのか、その理由も併せてチェックしておきましょう。
・ビッグデータの特徴 ・ビッグデータ活用が注目される理由 |
事業推進に役立つ膨大なデータ群を「ビッグデータ」といいます。
ビッグデータを収集・分析することで、生産ラインの最適化や売り上げの向上など、課題解決や事業拡大に役立ちます。
ビッグデータは、文章だけでなく画像や動画、音声など、様々な形式で収集することが可能です。
また、ICカードやSNS、アプリなど、様々な媒体から収集できるという点も、大きな特徴の一つだといえます。
日常生活の中で絶えず生成・蓄積されるビッグデータによって、これまでは発見できなかった傾向や関連性を見出し、業務改善や事業推進に活用できます。
ビッグデータ活用は、今では企業にとって、なくてはならない取り組みの一つだといえるでしょう。
企業が抱えるデータを分析・活用するという方法は以前から存在していましたが、近年になって「ビッグデータ活用」が注目されているのはなぜなのでしょうか。
・膨大な量のデータを簡単に取得できるようになった ・膨大な量のデータをスピーディーに処理できるようになった ・膨大な量のデータを自動的に取得・処理できるようになった |
これまではデータの収集にも多くの時間や手間が必要でしたが、デジタル技術の進歩によって、膨大な量の情報を簡単に収集できるようになりました。
また、パソコンの性能が上がり、AIが発達したことで、データの収集や管理が自動的に行えるようになり、さらに精度の高い分析も可能になりました。
データ分析については、下記ページをご覧ください。
関連ページ:データ分析とは?具体的な方法や手順、メリットやデメリットについてわかりやすく解説
一般的にビッグデータには、以下の5つの特徴(5V)が備わっています。
・Volume(データ量) ・Variety(多様性) ・Velocity(処理速度) ・Veracity(正確性) ・Value(価値) |
ビッグデータという名前から膨大な「データ量」が含まれていることはイメージしやすいですが、他にも「多様性」や「処理速度」といった要素が含まれているという点も特徴です。
また、従来は上記の3つのVのみで構成されていると考えられていましたが、近年はさらに「正確性」と「価値」の2つのVも追加されました。
様々な角度からビッグデータの分析を行い、業務に活用することが大切です。
ビッグデータの分析や活用を目指しているものの、どのように実現すれば良いのかイメージが湧かないという方もいるでしょう。
ビッグデータの利活用を行うことで、業務改善に役立った事例を3つご紹介します。
【事例①】日世株式会社 様 【事例②】日本精線株式会社 様 【事例③】大和リース株式会社 様 |
ビッグデータを活用することで、業務効率化とデータの精度向上を実現した事例です。
・データの散在 ・データ連携の非効率性 |
組織内の複数のシステムにデータが散在していたため、各システムが持つ異なるデータ項目を統一する必要がありました。
また、システム間の連携効率が悪く、データ収集に多くの時間とリソースが必要でした。
・「RPA」と「A-AUTO」によるマスタ連携の自動化 ・社内での開発促進 |
手動で行っていたデータ連携や更新作業を、「RPA」とジョブ管理ツール「A-AUTO」によって自動化。データ収集にかける時間とリソースを大幅に削減し、人的ミスの発生を防ぐことにも繋がりました。
また、「A-AUTO」とデータ変換・連携ツール「Waha! Transformer」を導入したことで、迅速かつ柔軟にシステムのカスタマイズやアップデートが行えるようになりました。
詳細はこちら:https://www.uniritaplus.co.jp/case/nissei
BIツールの導入によってシステムを自社開発できる環境を整え、ビッグデータの活用を実現した事例です。
・レガシーシステムからの移行 ・外部環境への依存 |
長年に渡って使用してきたホストからの脱却を図り、新しい技術への移行を実現するために、業務プロセスの効率化とシステムのオープン化が必要でした。
しかし、異なるシステム間でのデータ変換は複雑であることから、技術的な課題が多く、外部の技術者やベンダーに依存する状況が続いていました。
・システム変換の迅速化 ・社内開発100%の実現 |
データ変換・連携ツール「Waha! Transformer」を活用して、システムの変更とデータの移行が迅速に行われるように改善。直感的に操作できるBIツールを導入したことで、複雑なデータ形式や異なるシステム間のデータ転送が容易に行えるようになりました。
また、社内で運用・開発ルールの策定を行い、外部に頼ることなく自社開発を行える環境を整えました。
詳細はこちら:https://www.uniritaplus.co.jp/case/nipponseisen02
BIツールを導入することでビッグデータの活用推進を行い、開発効率の向上やペーパーレス化を実現した事例です。
・Viewer導入によるメンテナンスの困難さ ・PDFやExcelへのデータ抽出が不可能 |
旧帳簿システムでは、クライアント側にViewerをインストールする必要があり、メンテナンスを行うことが困難でした。
また、データをPDFやExcelなどに抽出する機能が備わっていなかったため、書類作成に多くの時間とリソースを割く必要がありました。
・開発効率の大幅な向上 ・データ出力の効率化によるペーパーレス化の推進 |
直感的に操作できるBIツールを導入することで、社内プログラマーの作業が捗り、開発効率が向上しました。
また、情報活用レポート基盤「Report & Form Warehouse」を活用して、データ出力の大幅な効率化を実現。ペーパーレス化やデータ活用の活性化にも繋がりました。
詳細はこちら:https://www.uniritaplus.co.jp/case/daiwalease
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基本的に自社内でビッグデータの分析・活用を行うためには、データサイエンティストやアナリストなど、専門的な知識やスキルを有した人材が必要です。
しかし、近年は専門家でなくともビッグデータの分析・活用が行える、様々なBIツール(データを分析・可視化して、経営や業務に役立てるソフトウェア)やサービスが登場しています。
提供している会社によっては、ツールやサービスの導入をサポートするだけでなく、業務改善に関する相談に乗ったり、具体的な施策を提案したりしてくれる会社もあります。
データ分析に役立つツールを探しているという方は、下記ページもご覧ください。
関連ページ:おすすめのデータ分析ツールを徹底比較!ツールを導入するメリットや選び方について解説
事業推進に役立つことはわかりましたが、ビッグデータの分析・活用を行うことで、具体的にどのようなメリットが得られるのでしょうか。詳しく解説します。
・現状を可視化して課題を発見できる ・スピーディーな意思決定が実現 ・ビジネスチャンスを拡大できる |
収集したビッグデータを分析することで、組織の現状をリアルタイムで可視化して課題を発見できます。
BIツールやサービスによって可視化・分析を行うと、顧客の購買傾向や売れ筋商品などを把握できます。
これらの情報を仕入れ管理や商品開発に活用すれば、課題の解決はもちろん、事業拡大や売り上げの向上にもつながるでしょう。
リアルタイムで組織の現状や課題を可視化することで、スピーディーな意思決定が実現します。
経営戦略の立案や戦略的なマーケティング施策の考案など、効率的に判断が下せるようになるでしょう。
個人の経験や知見に左右されることなく、データに基づいた論理的かつ公正な意思決定が行えるという点も大きなメリットの一つだといえます。
課題を発見したり、意思決定に役立てたりする他にも、新たなビジネスを創り出せるというメリットもあります。
ユーザーの嗜好に合わせて新商品を開発したり、市場や競合他社の動向から新たなサービスを生み出したりと、ビジネスチャンスの拡大が狙えるでしょう。
業務改善のためにビッグデータの利活用を行いたいと考えていても、上手くいかなかったり、かえって時間や手間がかかったりすることがあります。
ビッグデータの分析・活用を行いたい場合には、どのような点に注意すれば良いのでしょうか。
最後に、事前に把握しておきたい注意点をいくつかご紹介します。
・データ活用の目的を明確にしておく ・データの品質を安定させる ・セキュリティ対策を行っておく |
データの種類や形式は多岐に渡ることから、むやみに収集や分析を行おうとすると、多大な時間や手間がかかってしまいます。
また、収集や分析自体が目的となってしまい、データを上手く活用できない可能性もあります。
ビッグデータ活用を行いたい場合は、まずは目的を明確にしましょう。
経営戦略の立案や業務効率化、商品開発や売り上げの向上など、目的を明確にしてから行動することが大切です。
分析に使用するデータは、一定の品質を保って収集・保管する必要があります。
データにバラつきがあると、信憑性に欠け、精度の高い分析を行うことが困難になってしまいます。
不要なデータが含まれていたり、反対に必要なデータが揃っていなかったりすると、せっかく分析を行っても業務に活かせません。
ビッグデータ活用を行うには、データの品質を安定させることが大切です。
ビッグデータには、顧客個人を特定できるようなパーソナル情報が含まれています。
氏名や年齢、住所や購入履歴など、一つ一つの情報で個人を特定することは難しくとも、複数の情報を組み合わせると特定できてしまいます。
不正アクセスがあると情報漏洩につながる可能性があるので、セキュリティを強化してしっかりと対策を行いましょう。
データへのアクセス記録を残したり、不正アクセスを検知したりするBIツールやサービスを導入しておくと安心です。
また、従業員に対しても教育を行い、セキュリティに対する意識を高めておきましょう。
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膨大な量の情報を収集しても、そのままでは事業推進に結び付けることはできません。
また、正しい方法で分析を行わなければ、業務に活用することは難しいといえるでしょう。
ビッグデータの利活用を目指しているという企業様は、株式会社ユニリタプラスへご相談ください。
企業様が抱える課題を洗い出し、目的に向かってスムーズにビッグデータの利活用が行えるようサポートいたします。
具体的な施策について相談したい、どのようなサポートが期待できるのか知りたいなど、まずはお気軽にお問い合わせください。
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