デジタル技術の進歩が目覚ましい近年、企業は簡単に膨大な量の情報を収集することができるようになりました。
企業が抱える情報を利活用する手段として注目されているのが、「データ分析」です。
従来はデータ分析を行うために専門のスキルを持った従業員の存在が不可欠でしたが、現在は、専門的なスキルがなくともデータ分析を実行できるツールがたくさん登場しています。
今回は、データ分析に役立つおすすめのツールをいくつかご紹介します。
各ツールの特徴や活用方法について解説しますので、ぜひ参考にしてください。
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データ分析とは?
製品をご紹介する前に、まずはデータ分析ツールについてご紹介します。
データ分析ツールの役割や、ツールが企業に必要とされている理由をチェックしておきましょう。
■データ分析ツールの役割
文字や数値などの情報を収集し、目的に沿って抽出・加工することを「データ分析」といいます。
経営戦略を練る上で意思決定の判断材料にしたり、業務における課題の発見や改善方法の考案に役立てたりと、ビジネスをより良い方向へ導く手段として注目されています。
データ分析を取り入れることで企業としての競争力が高まるため、他社との差別化を図りたいという場合にも役立つでしょう。
従来はプログラミングに関する知識がなければ難しい取り組みでしたが、近年は、専門的なスキルがなくとも直感的に操作できる、AI技術が搭載されたツールが数多く登場しています。
データ分析の専門家でなくとも、組織全体でデータ分析を行える体制を整えてくれるのが、データ分析ツールです。
■データ分析ツールが必要とされる理由
企業が抱える膨大な量の情報は、そのままではビジネスに役立てることはできません。
目的に合わせて分析を行い、可視化することで初めて利活用が可能となります。
データを利活用する上で欠かせないのが、「データ分析ツール」です。
スピーディーかつ効率的に稼働できるツールを活用すれば、少ない人数でも精度の高いデータ分析が実現します。
また、プログラミングのような特別なスキルを持ち合わせていなくとも、専門性の高い分析が実現します。
データ分析の重要性には気付いているけれど、実行できる従業員がいないという企業は少なくありません。
データ分析に興味はあるけれど、何から手をつければ良いのかわからないという方は、ツールの導入を検討しましょう。
データ分析についてさらに詳しく知りたいという方は、下記ページもご覧ください。
関連ページ:データ分析とは?具体的な方法や手順、メリットやデメリットについてわかりやすく解説
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データ分析には有料ツールを活用!
データ分析のために、「BIツール(膨大な量のデータを収集・分析する機能を持つソフトウェア)」を導入する企業が増えています。
無料で利用できるツールも存在しますが、個人利用に限定されていたり、データ共有の仕組みが備わっていなかったりする製品も存在します。
基本的な機能をストレスなく利用したい場合には、有料ツールの導入を検討しましょう。
有料ツールは分析作業を自動化したり、より精度の高い分析を行えたりと、サービス内容が充実しています。
また、導入や運用をサポートしてくれるような会社もあるので、自社に合ったツールを探してみてください。

データ分析ツールの導入にはコストがかかりますが、それ以上のメリットが得られます。
企業の将来的な成長を目指すためにも、今のうちに導入を検討しましょう。
おすすめのデータ分析ツール10選
一口にデータ分析ツールといっても、様々な製品が存在します。
自社に合った製品がわからないという方は、まずはそれぞれの特徴を比較してみましょう。
複数の製品の中から厳選して、おすすめのデータ分析ツールをご紹介します。
ツール名 | 費用 | 特徴 |
①Report & Form Warehouse | ※要問い合わせ |
・シンプルなインターフェースで操作が簡単 ・Excelのような既存ファイルをインポートできる |
※要問い合わせ |
・データが変化した原因を自動で解析できる ・簡単かつシンプルな操作性 |
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③Dr.Sum |
月額120,900円~ (10ユーザーまで利用可能) |
・ノーコードでの開発が可能 ・導入時のサポート体制が充実 |
④Domo |
無料 (有料プランは要問い合わせ) |
・クラウドからオンプレミスまで多種多様なデータベースと接続できる ・AIによる予測機能が利用可能 |
⑤Microsoft Power BI |
無料 (有料プランは月額2,098円~) |
・Microsoft 製品をはじめとした様々なデータと連携が可能 ・誰でも簡単に使用できるUIを搭載 |
⑥MotionBoard |
月額15,000円~ (10ユーザーまで利用可能) |
・リアルタイムでデータ取得が可能 ・分析結果をチャットツールやメールで共有できる |
⑦Qlik Sense |
無料 (有料プランは月額200ドル~) |
・複数のデータベースとシームレスに連携できる ・AIが高度な分析やインサイトの自動生成を実行 |
無料 (有料プラン月額9ドル~) |
・ドラッグ&ドロップで簡単に操作できる ・無料で必要な機能を一通り使用できる |
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⑨Sales Analytics |
無料 (有料プランは月額9,000円~) |
・リアルタイムでのデータ分析が可能 ・ニーズに応じてレポートをカスタマイズできる |
⑩WebFORCUS | ※要問い合わせ | ・既存のシステムやデータ形式をそのまま活用できる
・ユーザーが直感的に操作できる |
①Report & Form Warehouse
画像出典元:「Report & Form Warehouse」公式サイト
身近な帳票をWebで一元管理できるBIツールが、『Report & Form Warehouse』です。
高度な開発知識を必要とせず、プログラミング技術がなくともレポートの作成と情報活用が同時に実現。
直感的な操作が可能なので、BIツールの扱いに慣れていない方でもデザイン性に優れたレポートが作成できます。
データ可視化やペーパーレス化、ITコスト削減を目指す企業におすすめです。
URL:https://www.unirita.co.jp/products/rfw.html
②Yellowfin
画像出典元:「Yellowfin」公式サイト
データ自動化に注力したBIツールが、『Yellowfin(イエローフィン)』です。
データの変化を自動的に察知・解析してくれるという点が特徴です。
ツール自体はデザイン性が高く、シンプルな造りになっているため、パソコンでの作業に慣れていない方でも操作しやすいでしょう。
最初の30日間のみ無料で利用できますが、本格的に製品を導入して利用するには有料プランへの加入が必要です。
③Dr.Sum
画像出典元:「Dr.Sum」公式サイト
組織内だけでなく組織外にも分散しているデータを収集し、統合・分析できるBIツールが『Dr.Sum(ドクターサム)』です。
データの処理スピードが速いため、迅速な意思決定が必要な企業には最適だといえるでしょう。
ノーコード開発ができる上に設定方法がシンプルなので、ストレスなく操作できます。
管理ツールの中に複数の機能が備わっているという点はメリットだといえますが、複雑で初心者には扱いにくい可能性があるという点には注意が必要です。
URL:https://www.wingarc.com/product/dr_sum/
④Domo
画像出典元:「Domo」公式サイト
データ分析に必要とされる機能が充実しているクラウド型のプラットフォームが、『Domo(ドーモ)』です。
1000種を超えるコネクターを利用してあらゆるデータと接続できるため、共有したいデータがたくさんある場合に役立ちます。
マウスのみの簡単な操作で実行できることから、誰にでも扱いやすいという点も魅力だといえます。
ただし、Webページへの埋め込みのような複雑な作業を行うには、コーディング知識が必要となるので、作業が属人化しないように注意してください。
⑤Microsoft Power BI
画像出典元:「Microsoft Power BI」公式サイト
管理者だけでなく組織内の全従業員が活用できるBIツールが、『Microsoft Power BI』です。
Microsoft 製品をはじめとしたあらゆるデータとの連携が可能です。
二重暗号化によってデータが保護されているため、セキュリティ対策も万全だといえるでしょう。
Microsoft製品間でのデータ共有や共同作業が行えるという点は魅力ですが、反対にMicrosoft製品の扱いに慣れていない方は、使いにくい可能性があるという点には注意が必要です。
URL:https://powerbi.microsoft.com/ja-jp/
⑥MotionBoard
画像出典元:「MotionBoard」公式サイト
リアルタイムでのデータ取得が可能なBIツールが、『MotionBoard』です。
取得した各種データは、チャットツールやメールで共有できるという点が特徴です。
カメラとの連携や地図データの取り込みにも対応できることから、生産現場や建設現場からリアルタイムで情報共有を行いたいという場合にも有効だといえるでしょう。
クラウド版は10ユーザー以上の利用が必要であり、個人利用できないという点には注意が必要です。
URL:https://www.wingarc.com/product/motionboard/
⑦Qlik Sense
画像出典元:「Qlik Sense」公式サイト
「連想技術」と「拡張機能」の2つのAIが搭載されているBIツールが、『Qlik Sense』です。
膨大な量のデータの中から関連性を見つけて活用することができます。
直感的に操作できるUIが搭載されているため、専門知識のない方でも分析レポートやダッシュボードを作成できるという点は、メリットだといえるでしょう。
しかし、担当者が分析できることを想定して設計された製品であることから、使いこなせる従業員が限定される可能性があるという点には注意が必要です。
URL:https://www.qlik.com/ja-jp/products/qlik-sense
⑧Looker Studio(Googleデータポータル)
画像出典元:「Looker Studio」公式サイト
Googleの各種サービスとスムーズに連携できるBIツールが、『Looker Studio(旧Googleデータポータル)』です。
Google広告やGoogleアナリティクスを使用している企業におすすめです。
マニュアルがなくとも、誰でも簡単にレポートやグラフの作成といった操作が行えるというメリットがあります。
Pro版は月額9ドルのコストがかかりますが、通常版は無料で利用できます。
データ分析に触れてみたい、まずは試してみたいという方におすすめだといえるでしょう。
URL:https://cloud.google.com/looker-studio?hl=ja
⑨Sales Analytics
画像出典元:「Sales Analytics」公式サイト
精度の高い多角的な分析が行えるBIツールが、『Sales Analytics』です。
TableauのCRM機能(旧Einstein Analytics)をSales Cloudに組み合わせた、セールス向けの分析ツールです。
マーケティング戦略の考案や営業活動に役立つでしょう。
タブレットやスマートフォンなど、パソコン以外のデバイスからもアクセスできます。
無料トライアルが可能なので、操作性が気になるという方はダウンロードしてみてください。
URL:https://www.salesforce.com/jp/sales/analytics/
⑩WebFOCUS
画像出典元:「WebFOCUS」公式サイト
20年以上に渡って提供されているBIプラットフォームが、『WebFOCUS』です。
OracleやSQLServer、MicrosoftやDatabaseなど、およそ80種類のデータソースに対応。社内外のユーザーに対して、意思決定に必要な情報を様々な形式で提供します。
利用者が直感的な操作でデータを視覚化できるので、データ分析に慣れていない方でも、レポートの作成やデータ共有が容易に行えるでしょう。
技術支援や研修を行うなどサポート体制が整っているため、初心者にもおすすめです。
URL:https://www.ashisuto.co.jp/webfocus/
\ツールの導入に迷ったらこちらもチェック/
データ分析ツールを導入するメリット
データ分析がビジネスに役立つことはわかりましたが、ツールを導入することで具体的にどのようなメリットが得られるのでしょうか。詳しくみてみましょう。
・精度の高い分析が実現 ・現状を可視化できる ・迅速に意思決定が行える |
■精度の高い分析が実現
ツールを導入することで、これまで人の手で行っていた作業をワンストップで自動化できます。
データ分析では情報間の因果関係や相関を見出すことで、不確実性を減らし、より正確な予測と分析が行えます。
属人的な作業に頼る必要がなくなるため、高度な知識やスキルがなくともデータ分析を行うことが可能です。
全ての作業をツールが自動的に実行してくれるため、ヒューマンエラーの発生を抑制する効果も期待できるでしょう。
■現状を可視化できる
データ分析を行うことで、必要な情報を即座に収集して組織の現状を可視化できます。
従来の方法では気付けなかった、組織全体や個々の従業員が抱える問題点を容易に発見できるという点も、データ分析のメリットの一つだといえるでしょう。
企業が抱える課題が可視化されることで、解決に向けた具体的な仮定を設定したり、経営戦略を練り直したりと、業務改善に役立ちます。
■迅速に意思決定が行える
目まぐるしく時代が変化する現在、ビジネスにおいて迅速な意思決定が求められるシーンが少なくありません。
ツールを利用するとスピーディーに精度の高い分析結果が得られるため、業務改善のための意思決定に役立つでしょう。
Excelの表計算ツールと比較すると、データ分析ツールの方がより迅速に分析結果を求めることが可能です。
分析結果をもとに従来の経営戦略を見直したり、新たな経営戦略を立案したりと、経営陣の意思決定に役立ちます。
データ分析ツールを導入するデメリット
データ分析がビジネスに役立つことはわかりましたが、ツールを導入することでデメリットが発生する可能性もあります。
メリットだけでなく、リスクについてもしっかりと把握しておきましょう。
・コストがかかる ・専門性の高い人材が必要 ・業務負担が増える可能性がある |
■コストがかかる
当然ながらデータ分析ツールの導入には、一定のコストがかかります。
導入に際する初期費用はもちろん、ランニングコストについても考慮する必要があります。
提供されているツールによって費用は異なりますが、利用する人数が増えるほどにコストがかかるという仕組みのツールもあるので、事前に利用人数を算出しておくことも大切です。
長期的に利用することを想定して、無理なく運用できるか、十分なメリットを得られるか、客観的に費用対効果を見て判断してください。
■専門性の高い人材が必要
誰もが直感的な操作で手軽に利用できるという点がデータ分析ツールの魅力ですが、十分な効果を得るためには、一定の専門スキルを有した人材が必要です。
従業員全員のスキルを向上させることは難しくとも、ツールの機能や仕組みを理解して、トラブルが発生した際にも適切に対処できる人材を用意しておくことが理想です。
近年はIT人材の需要が高まっているため、人材の確保は簡単ではありません。
また、確保できたとしても、人件費は高額になる傾向にあります。
データ分析ツールの導入を決めたら、専門性の高い人材の確保や育成にも注力しましょう。
人材の確保が難しい場合には、サポート体制が充実していたり、コンサルティングサービスを受けられたりする会社のツールを導入することをおすすめします。
■業務負担が増える可能性がある
取り扱いが難しいツールを選んでしまうと、デジタルリテラシーの低い従業員では運用できない可能性があります。
操作が難しいツールや機能が多過ぎるツールは、運用できるようになるまでに多くの時間を要するため、通常業務に支障をきたすことになるでしょう。
また、データ分析の担当者や、ツールの扱いに長けた従業員に質問や依頼が集中して、コア業務に支障をきたすケースもあります。
特定の従業員への負担を防ぐためにも、シンプルで取り扱いが容易であるツールを選択することが大切です。
専門的なスキルがなくとも、最低限、分析結果の確認やレポートの作成が行えるようなツールを選びましょう。
自社に合ったデータ分析ツールの選び方
機能性に優れた製品を導入しても、活用できなければ意味がありません。
ツールを選択する際には、どのような点に注目すれば良いのでしょうか。把握しておきたいポイントをいくつかご紹介します。
・目的を明確にしてツールを選ぶ ・操作が簡単でわかりやすいツールを選ぶ ・サポートが充実しているツールを選ぶ |
■目的を明確にしてツールを選ぶ
同じデータ分析を目的としたツールでも、機能や分析できるデータの種類は異なります。
顧客の購買傾向を知りたい場合には、顧客データを分析するツールが必要です。
また、自社が抱える製品の在庫管理を行いたい場合には、在庫データを分析するツールが必要です。
このように、同じデータ分析ツールでも、特徴は大きく異なります。
ツールを選ぶ際には「何のために必要なのか」、「どのような課題を解決したいのか」を明確にしておきましょう。
導入目的を設定して、自社に合った製品を選ぶことが大切です。
■操作が簡単でわかりやすいツールを選ぶ
マーケターやエンジニアなど、ツールの扱いに慣れている従業員であれば問題ありませんが、組織内の誰もが気軽に利用できるツールを探している場合には、操作性にも注目しましょう。
機能性に優れていたとしても、操作が複雑だと活用することは難しいといえます。
専門的な知識やスキルを有していない従業員が操作することを想定して、直感的にマウスのみで操作できるようなツールを選んでおくと安心です。
操作が複雑であると担当者のスキルに頼ることになってしまうので、作業が属人化しないように、あらかじめ操作が簡単でわかりやすいツールを選んでおきましょう。
■サポートが充実しているツールを選ぶ
ツールを導入してみたものの、上手く運用できないというケースは珍しくありません。
データ分析のためにツールを選ぶ際には、販売している会社が行っているサポートの内容にも注目しましょう。
ツールの使い方のみ指南する会社もあれば、企業の現状把握から課題解決のための提案まで、様々な形でサポートを行っている会社もあります。
特にデータ分析を初めて行う、専門的なスキルを持ち合わせた従業員がいないという企業は、あらかじめサポート内容が充実したツールを選んでおくと安心です。

ツールの導入はハードルが高いと感じたら、ツールを提供している会社に相談しましょう。
導入に際して様々なサポートが受けられます。
ツールの導入を検討しているという方は、下記ページもご覧ください。
関連ページ:業務効率化とは?重要性やメリット、進め方や成功させるポイントについて解説
まとめ
デジタル化が進む現代、データ分析ツールはビジネスに欠かせない存在です。
これからの時代を見据えて企業としての競争力を高めたいという方は、データ分析ツールを活用しましょう。
データ分析を推進したいと考えている企業様は、株式会社ユニリタプラスへご相談ください。
企業様が抱える問題の可視化から課題の解決方法のご提案まで、理想とする業務改革の実現をサポートいたします。
自社に合うツールがわからない、どの程度コストがかかるのか知りたいなど、まずはお気軽にお問い合わせください。
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