データマネジメントの教科書

データ可視化とは?必要性やメリット、具体的な方法や流れをわかりやすく解説

[fa icon="calendar"] Aug 20, 2024 12:00:00 PM / by 株式会社ユニリタプラス

株式会社ユニリタプラス

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膨大な量の情報をグラフや図でわかりやすく表現することを「データ可視化」といいます。

IT技術の発展とともに、世界では日々、様々な情報が生み出されるようになりました。

企業が収集した情報を誰が見ても理解しやすい形にまとめることで、その中から有益な洞察を得るというのが、データ可視化を行う大きな目的の一つです。

今回は、データ可視化を実現するために知っておきたい基礎知識をご紹介します。

具体的な方法やメリット、流れやポイントをご紹介しますので、情報を利活用してビジネスの更なる発展を目指したいという方は、ぜひご一読ください。

 

 

 

データ可視化とは?

企業の目標としてデータ可視化を目指しているものの、そもそも定義がよくわかっていないという方もいるでしょう。

理解しているという方も、今一度データ可視化についておさらいしておきましょう。

 

■データ可視化の概要

数値だけでは理解や確認が難しい情報を、グラフや図、表などの方法を用いて目に見える形で表現することを「データ可視化」といいます。

単なる数字の羅列である情報をビジュアル化することで、傾向やパターン、課題やビジネスチャンスといった新しい価値を見出すことが可能となります

情報に基づいた論理的な判断が行えることから、迅速かつ的確に業務を遂行し、企業経営に役立てられるという点がデータ可視化の大きな魅力です。

企業が抱える膨大な情報からビジネスの新たな可能性を見出したい、業務改善を目指したいという場合には、データ可視化を行いましょう。

 

■データ可視化の必要性

近年、データ可視化が注目されている理由には、企業が抱える情報量の増加が挙げられます。

インターネットが普及した現在、企業は様々な情報を簡単に収集できるようになりました。

しかし、情報量が多過ぎることで、必要なデータをスピーディーに抽出できないという問題に直面しています

また、情報を正確に把握して利活用することが難しいという問題も起こっています。

企業が抱えている膨大な情報を整理してわかりやすくまとめるために、データ可視化が今注目されているのです。

データ可視化を早急に実現して、経営戦略やセールス、マーケティングや業務改善に活かしましょう。

 

 

データ可視化のメリット

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概要や必要性について理解したものの、具体的にどのようなメリットが得られるのかわからないという方もいるかもしれません。

データ可視化を行うことでビジネスにどのような影響がもたらされるのか、メリットについて詳しく解説します。

 

■スピーディーに意思決定が行える

企業が抱える情報を整理して可視化することで、現状把握や問題の原因究明、改善策の考案がスムーズに行えます。

情報を比較したり、組み合わせたりと分析を行うことで新たな視点が生まれ、意思決定のスピードと質が向上するでしょう。

移り変わりが激しく、未来予測が難しい現代社会では、スピーディーに意思決定を行う必要があります。

経営者が迅速に判断することで現場の生産性が向上することはもちろん、新たなビジネスチャンスを生むきっかけにもなります。

情報が溢れる現代社会で取り残されないためにも、データ可視化でスピーディーな意思決定を実現しましょう。

 

■スキルの属人化を解消できる

従来は特定のスキルを持つ担当者が情報を扱う傾向にありましたが、データ可視化を行うことで、誰もが簡単に情報を扱えるようになります。

数値のみの情報では扱いに特定のスキルを必要としますが、グラフや図、表といったわかりやすい形にまとめることで、特別なスキルや知識、経験がなくとも、誰でも自由に情報を扱えるようになるのです。

自動的にデータを可視化できるツールを導入すれば、人材育成のための時間や費用をかけずとも、組織内全体のデータ活用スキルを向上できるでしょう。

担当者が休暇を取ったり、退職したりすると業務が停滞してしまうという場合には、データ可視化でスキルの属人化を防ぎましょう。

 

■共通意識を持ちやすくなる

羅列された数値のみの情報だと、従業員が独自の視点でデータを取り扱うことになります。

情報の扱い方が個人に委ねられると、組織全体で共通意識を持ちにくくなるという点は問題だといえるでしょう。

データ可視化によって誰が見てもわかりやすい形に情報をまとめると、独自の視点に頼ることなく情報共有や意思伝達が行えます。

目標や課題を共有することで従業員同士が共通意識を持ちやすくなり、スムーズに業務に取り組めます。

効率的かつ明確に情報共有や意思伝達が行えると、ミスの発生を防げるという点もメリットだといえるでしょう。

 

■コミュニケーションを強化できる

情報を可視化すると、会議やプレゼンテーションにおいてメッセージを明確に伝えることができます。

一つの情報に対する共通意識が深まることで、従業員同士のコミュニケーションを促進できるでしょう。

担当者間だけでなく、異なる部門の従業員とのコミュニケーションが強化されることで、情報共有や意思決定がスムーズに行えます。

データ可視化は、教育やマーケティング、戦略立案など、様々な分野で広く応用できるでしょう。

ビジネスを活性化するというだけでなく、業務効率化も実現できます。

 

■データドリブンな経営を実現できる

経験や勘といった不明瞭なものに頼るのではなく、情報を基に客観的かつ論理的に業務を遂行する手法を「データドリブン」といいます。

経営判断やマーケティングなど、幅広い業務プロセスへの応用が可能で、ツールを活用すればより高度な分析や予測が行えるでしょう。

消費者の価値観や行動が多様化している近年、経験や勘に頼る従来の方法は通用しにくくなっています。

膨大な量の情報が簡単に入手できる環境を活かして、データドリブンな経営を実現しましょう。

 

データ利活用について知りたいという方は、下記ページをご覧ください。

 関連ページ:データ分析とは?具体的な方法や手順、メリットやデメリットについてわかりやすく解説

 

 

データ可視化にはBIツールがおすすめ!

情報を分析・可視化して業務に役立てるソフトウェアを『BIツール(ビジネスインテリジェンスツール)』といいます。

既存業務で使用している情報を自動的に集計し、グラフや図、表などの形で可視化できることはもちろん、情報を分析して得られた結果を共有して、組織の目標設定や課題解決に役立てることも可能です。

また、情報を効率的かつ正確に分析できるため、少ない人数でミスなく業務を遂行できるという点も大きな魅力だといえるでしょう。

実際にデータ可視化を実現している企業の多くは、BIツールを導入しています。

データ可視化の必要性を理解しているものの、実際にどのような形で取り組めば良いのかわからないという方は、BIツールの導入を検討してください。

 

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データ可視化の方法・手法

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一口にデータ可視化といっても、その方法や手法は様々です。

自社の業務に適した方法や手法を選択するために、まずはそれぞれの種類と特徴を把握しておきましょう。

 

■グラフ・チャートを活用

数字の羅列をわかりやすく可視化したい場合は、グラフやチャートを活用しましょう。

数値の変化や関係性を示す図を「グラフ」、情報を図や表で示したものを「チャート」といいます。

細かい数字が多数並んでいると理解するのに時間がかかりますが、図や表にすることで一目で情報を正しく理解できます

数値が大きいものを目立たせる、カテゴリーを色分けするといった工夫を加えて、グラフィカルに表現してください。

データ可視化に役立つグラフやチャートを8つご紹介します。

 

①折れ線グラフ
②円グラフ
③棒グラフ
④積み上げグラフ
⑤面グラフ
⑥散布図
⑦バブルチャート
⑧レーダーチャート

 

①折れ線グラフ

データの時系列ごとの遷移を表現するグラフを「折れ線グラフ」といいます。

増減や傾向といった変化を表現することが可能で、点と点を線で結んで連続的なデータを表示します。

売上や人口などの推移を示したい場合や、時系列データやトレンドの分析を行いたい場合に有効な手法だといえるでしょう。

棒グラフと組み合わせて、複数の情報をまとめて表現することも可能です。

 

②円グラフ

円全体を100%として、構成比を扇型で表現したグラフを「円グラフ」といいます。

扇の大きさで占める割合が一目でわかることから、構成要素や比率を伝えたい場合に有効だといえるでしょう。

正確な数量を示したり、比較したりすることは難しいものの、データの内訳を示したい場合に有効です。

全体に対する割合を知りたい、カテゴリー内の重要度を可視化したいというときには、円グラフを活用してください。

 

③棒グラフ

同じ尺度の情報をいくつも並べて表現するグラフを「棒グラフ」といいます。

四角い棒を並べて高さや長さを変えることで、カテゴリー間の推移やパターンを可視化することが可能です。

何がどれだけ秀でているか一目でわかるため、期間内の売上金額や販売数量などを把握したい場合に有効だといえるでしょう。

棒グラフは縦型が一般的ですが、横型でも利用できます。

 

④積み上げグラフ

棒を積み重ねることで複数の要素を盛り込めるグラフを「積み上げグラフ(積み上げ棒グラフ)」といいます。

基本的には棒グラフと同じですが、一つの棒で複数の情報を表現できるという点が特徴です。

棒グラフの中に円グラフの機能が追加されているとイメージすると、理解しやすいでしょう。

売上を可視化したい場合、金額を棒の長さや高さで表現し、内訳を一つの棒の中で示す割合によって表現することが可能です。

全体量と全体を占める要素の割合を表現したいときには、最適な手法だといえます。

 

⑤面グラフ

折れ線グラフと棒グラフの両方の機能を持ち合わせているのが、「面グラフ(面積グラフ)」です。

折れ線グラフのように点と点を結んで連続するデータを可視化できます。

また、数量の大きさを面積で示せることから、棒グラフのようにカテゴリー間の推移やパターンを可視化することも可能です。

全体の合計値ではなく、全体に対して部分が占める割合を示したい場合に有効だといえるでしょう。

折れ線グラフと棒グラフの両方の機能を一度に利用したいときには、面グラフを活用してください。

 

⑥散布図

縦軸と横軸に沿ってデータが示す位置に点(プロット)を記し、二つの連続変数の関係を表現する図を「散布図(分布図)」といいます。

散布図を活用することで、縦軸と横軸のそれぞれの要素の相関関係の有無を表現することが可能です。

例えば、従業員の勤務時間を縦軸、生産量を横軸に配置してデータを反映させた場合、勤務時間と生産量の相関関係を見出せます。

また、散布図では、まとまった位置から外れた場所にある点を見ることで、特異性を見出すことも可能です。

二つの事柄の相関関係を調べたい場合には、散布図を活用しましょう。

 

⑦バブルチャート

散布図に量的なデータを示す円を加えたチャートが、「バブルチャート」です。

散布図に記す点(プロット)を円形で記し、データに沿って大きさを変えることで量を表現できます。

主に三つのデータの関係性を把握したい場合に用いられるもので、複数の情報をまとめて表現できるという点がメリットだといえます。

散布図では縦軸に販売数、横軸に日付と設定した場合、二つの情報しか盛り込むことはできませんが、バブルチャートでは、さらに円の大きさによって売上金額も示すことが可能です。

シンプルに二つの情報の相関関係を示したい場合には散布図を、三つの情報の相関関係を示したい場合にはバブルチャートを選択すると良いでしょう。

 

⑧レーダーチャート

複数のデータを比較して、様々な観点からバランスや傾向を把握できるチャートが「レーダーチャート」です。

基本的に五種類以上のデータから特性を知りたい場合に用いられるもので、人物の性格や製品の品質を評価する際に利用されています。

複数の項目を比較することで、優れている点や劣っている点が一目でわかるという点がメリットです。

一人の人物や一つの製品について、総合的な評価をまとめて表現したい場合には、レーダーチャートが有効だといえるでしょう。

 

■ヒートマップを活用

データの数値を色の濃淡で表現する手法を「ヒートマップ」といいます。

一目で重要度の高い箇所がわかるように、データに合わせてサーモグラフィーのような色付けを行います。

webサイトの分析に用いられる手法で、webページ上の「クリックエリア」や「終了エリア」を色付けすることで、ユーザーの動きを一目で把握できるという点が特徴です。

ユーザーがwebページのどの項目に注目しているのか、どの地点で離脱してしまうのか、可視化することで数値よりもわかりやすく表現できます。

webサイトの分析を行いたい、ユーザーの行動やニーズを知りたいという場合に有効な手法だといえるでしょう。

 

■地図を活用

国や地域別のデータを可視化する場合に有効な手法が、「地図」です。

国や地域間の差異やパターンを視覚的に表現できることから、地理的な情報を可視化して比較したい場合に役立ちます

他にも、位置情報を用いたデータ分析を行うことも可能です。

GPSを活用して道路交通情報を解析し、交通量に関する情報を地図で表現するといった方法も存在します。

また、天気や土地の高低差、物流ルートや電車の路線など、様々な情報を地図で表現できます。

国や地域といったエリアに関するデータを可視化したい場合には、地図を選択しましょう。

 

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データ可視化の流れ

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スムーズにデータ可視化を実現するためには、正しい手順を知っておくことが大切です。

データ可視化の流れをご紹介します。

 

①情報を集計して整理する
②用途に合わせて情報を可視化する
③リアルタイムで共有を行う

 

①情報を集計して整理する

データ可視化を行うためには、まずは必要な情報を集計する必要があります。

不要な情報が紛れていたり、必要な情報が揃っていなかったりすると、せっかくデータを可視化しても正確ではありません。

不要な情報を取り除いた上で必要な情報を揃えて、一つにまとめましょう。

集計が終わったら、データを可視化できるように整理を行います。

顧客データの可視化を行いたい場合には、性別や年齢、住所など、共通のカテゴリーでまとめておくと良いでしょう。

売上データの可視化を行いたい場合は、製品別や金額別にまとめるといった具合に、目的に合わせて整理を行ってください。

 

②用途に合わせて情報を可視化する

集計や整理を行うだけで十分なケースもありますが、可視化するとより正確かつスムーズに情報伝達が行えます。

グラフやチャート、ヒートマップや地図などを活用して、情報を可視化しましょう。

必要に応じて色分けを行ったり、図形を添えたりすると良いでしょう。

BIツールを使用すれば自動的に可視化が行えますが、人の手で作業を行う場合は、客観的に見やすいか否かを判断することが大切です。

完成したグラフやチャートを第三者に見せて、誰が見てもわかりやすいか確認してもらってください。

 

③リアルタイムで共有を行う

せっかくデータ可視化を行っても、情報共有を行って活用しなければ意味がありません。

データ可視化を進めると同時に、どのような方法で共有を行うのかといった点も検討しておきましょう。

可視化したデータをその都度共有しても良いですが、よりスピーディーに意思決定を行いたい場合には、リアルタイムで共有を行うことが理想です。

インターネット上に保存・保管できる「オンラインストレージ」のようなリアルタイムでデータを更新できるツールを利用すると、複数の従業員が同時に最新情報を確認できます。

 

データ可視化によって業務効率化を目指したいという方は、下記ページもご覧ください。

 

関連ページ:業務効率化とは?重要性やメリット、進め方や成功させるポイントについて解説

 

 

データ可視化のポイント

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効率的かつ正確にデータ可視化を進めるためには、成功させるためのポイントを把握しておくことも大切です。

実際に作業に着手する前に、知っておきたいデータ可視化のポイントをいくつかご紹介します。

 

■対象と目的を明確にする

データ可視化を行う前に、まずは「誰に」「何のために」情報を伝えたいのか明確にしておきましょう。

情報を伝える対象と、データ可視化を行う目的を明確にしておくことで、スムーズに作業を行えます。

見えない情報を可視化することも大切ですが、データ可視化の役割はそれだけではありません。

複雑で高度な分析を行った結果を、専門知識がなくとも理解できるようにシンプルにまとめることも大きな役割の一つです。

誰のために、何のために行うのか、対象と目的に合わせてデータ可視化を行いましょう。

 

■ニーズに合わせて手法を選ぶ

対象と目的が決まったら、ニーズに合わせてデータ可視化に最適な手法を選択しましょう。

データ可視化を行う上で大切なのは「シンプルであること」です。

見た人の興味を引くように凝ったデザインにしてしまうと、情報が伝わりにくくなってしまいます。

グラフを複雑にしたり、過剰に色付けしたりすることは避けて、シンプルにまとめましょう。

ニーズに合わせて手法やデザインを選ぶことで、万人に受け入れやすい形でデータ可視化が実現します。

データの性質や目的に応じて、効果的な手法を選択してください。

 

■データの意味を理解する

可視化したデータを理解して、どのように活用するのか考案しましょう。

データ可視化を行っても、有効的に活用できなけば意味を成さないものとなってしまいます。

データの全体像から詳細までをよく理解して、数値間の関連性を見出したり、意味付けを行ったりと、利活用することが大切です。

可視化を行って完結するのではなく、分析を行って目標や課題を見つけましょう。

データ可視化で得られた新しい視点を、経営戦略やマーケティングといった業務に役立ててください。

 

 

データ可視化でビジネスの課題とチャンスを見つけましょう!

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膨大な情報を誰が見ても理解しやすく整理することで、今まで明らかになっていなかった課題やビジネスのチャンスが見えてくることがあります。

企業が抱える情報をビジネスに活かしたい、属人化せずに誰もが情報を有益に利活用できるようにしたいという場合は、データ可視化を目指しましょう。

 

データ可視化のためにツールやサービスの導入を検討しているという方は、『社内データ活用サービス』をお試しください。

社内データ活用サービスなら導入の際にもサポートが受けられるので、データ可視化の流れがわからない、自社に合った方法や手法がわからないという企業様にもおすすめです。

まずは導入方法を知りたい、どのように活用できるのか詳細を知りたいなど、お気軽にご相談ください。

 

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Topics: 業務改善, データ活用, ユニリタプラス, 業務効率化