業務効率化や事業推進のために「BIツール」を活用する企業が増えています。
近年は、大手企業はもちろん、中小企業や個人事業主の間でもBIの活用が注目されていますが、導入に際して二の足を踏んでいるという方も少なくありません。
BIツールを導入することで、業務にどのような影響が出るのでしょうか。また、どのようなBIツールを導入すれば良いのでしょうか。
今回は、中小企業様に向けて、失敗しないBIツールの選び方をご紹介します。
ツールを導入するメリットやおすすめの製品もご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
「BIツール」とは
企業が抱える膨大な量のデータを収集・統合・分析・可視化し、業務効率化やスピーディな意思決定を実現するソフトウェアを「BIツール(ビジネスインテリジェンスツール)」といいます。
売上データからトレンド分析を行ったり、顧客情報から行動パターンを予測したりと、日々の業務から重要な経営判断まで、ビジネスのあらゆるシーンで役立ちます。
BIツールを活用することで、経験や勘といった属人的な判断に頼るのではなく、データに基づいた論理的な判断が実現するでしょう。
組織の競争力が高まることはもちろん、ビジネスの新たな可能性の発見にもつながります。
データ分析についてさらに詳しく知りたいという方は、下記ページもご覧ください。
関連ページ:データ分析とは?具体的な方法や手順、メリットやデメリットについてわかりやすく解説
中小企業でBIツールの導入が進まないのはなぜ?
BIツールの導入を検討しているものの、計画が上手く進まないという企業は少なくありません。
中小企業でツールの導入が進まないのは、なぜなのでしょうか。
多くの企業が抱える課題と解決方法をご紹介します。
・導入コストが高額 ・操作が難しく使いこなせない ・費用対効果が得られるか不明 |
■導入コストが高額
組織にBIツールが必要だとわかっていても、導入が進まない要因の一つが「高額なコスト」にあります。
従来のBIツール(オンプレミス型)を導入する際には、自社サーバーを構築する必要があり、導入コストが高額になる傾向にありました。
企業にとって、なくてはならないといえるほど重要なツールではないため、中小企業では導入が敬遠されていたのです。
しかし、近年はサーバーの構築を必要としない新しいBIツール(クラウド型)が増加傾向にあります。
利用するユーザー数に応じてライセンスを購入すれば利用できるというシステムなので、初めてBIツールを導入するという場合にもおすすめです。
低コストで利用できるクラウド型なら、導入のハードルは低いといえるでしょう。
■操作が難しく使いこなせない
データアナリストやデータサイエンティストなど、データ分析の専門家のために開発されたBIツールは、専門的な知識やスキルがなければ「操作が難しく使いこなせない」という欠点があります。
せっかく導入しても使いこなせなければ意味がないという懸念から、専門性の高い人材が少ない中小企業では、BIツールの導入が進まないのです。
しかし、データ活用を行う企業が増えている近年は、専門的な知識やスキルがなくとも取り扱えるBIツールがたくさん登場しています。
幅広いユーザーが使いこなすために、直感的な操作でデータ分析やレポート作成が行えるように設計されているので、データ分析の専門家がいなくても無理なく導入できるでしょう。
■費用対効果が得られるか不明
導入コストやランニングコスト、人件費など、高額な費用がかかる割に「費用対効果が得られるかわからない」という点も、中小企業にBIツールの導入が進まない理由の一つです。
せっかくBIツールを導入しても、期待できる効果が得られなければ全てが無駄となってしまいます。
導入後にどのような効果が得られるのか未知数であるため、高額な資金を投じることに不安を感じてしまうのです。
従来のオンプレミス型ツールを導入するとなると、初期費用や人件費など、多くの費用が必要となります。
しかし、近年増えているクラウド型ツールであれば、ライセンス料のみで導入できることから、低コストで利用できます。

費用対効果が得られるかわからないという場合は、まずはクラウド型ツールを導入してみると良いでしょう。
高い費用対効果が見込めると判断できたら、組織への本格的な導入を検討しましょう。
中小企業がBIツールを導入するメリット
BIツールが必要だといわれていても、実際にどのように役立つのかわからないという方もいるでしょう。
中小企業がBIツールを導入すると、具体的にどのようなメリットが得られるのでしょうか。クラウド型ツールを例に、詳しく解説します。
・直感的な操作で分析・可視化できる ・迅速な意思決定が実現 ・業務効率化やコスト削減につながる |
■直感的な操作で分析・可視化できる
近年は、マウスのみの直感的な操作で分析や可視化が行えるBIツールが増えています。
データ分析だけでなく、PCの操作に慣れていない方でも扱えることから、データ活用の推進に役立ちます。
また、パソコンはもちろん、スマートフォンやタブレットでも操作することが可能なので、現場の従業員がデータ活用できるという点は大きなメリットだといえるでしょう。
データ分析の専任者だけでなく、現場の従業員が自らデータ活用を行うことで、スピーディかつ効率的に業務を行えます。
■迅速な意思決定が実現
データ分析や可視化(レポート作成)にかける時間を大幅に短縮できるという点も、BIツールを導入するメリットの一つです。
BIツールを利用すると、組織内に散在するあらゆるデータを収集して処理を行い、目的に合わせて分析を行った上で可視化するという一連の流れをスピーディに行えます。
人の手で行うよりも正確かつ効率的に分析が行えることから、経営判断のような重要な意思決定のスピードも向上します。
高度なデータ分析に基づいた迅速な意思決定が行えるという点は、BIツールならではの魅力だといえるでしょう。
■業務効率化やコスト削減につながる
BIツールを導入することで、データ分析やレポート作成にかかる工数やコストを削減できるという点も、BIツールのメリットの一つです。
近年、中小企業で問題となっているのが「深刻な人手不足」です。
通常業務に加え、手作業でデータ分析やレポート作成まで行うとなると、従業員には多大な負担がかかることになります。
BIツールを導入することで、より重要なコア業務に集中できるようになり、少ない人数でもビジネスのさらなる成長が期待できるでしょう。
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中小企業向け!BIツールの選び方
ツールの導入を決めたものの、製品の種類が豊富であることから、選定に時間がかかっているという方もいるかもしれません。
BIツールを選ぶ際には、どのようなポイントに注目すれば良いのでしょうか。詳しく解説します。
・搭載されている機能で選ぶ ・既存システムの連携の可否で選ぶ ・導入・ランニングコストで選ぶ |
■搭載されている機能で選ぶ
自社に合ったBIツールを選ぶためには、必要とする機能が搭載されているかチェックすることが大切です。
BIツールの中には、豊富な機能が実装されている製品もありますが、全て使いこなせる方は限られています。
機能が多いために使いにくいと感じてしまうケースもあるので、BIツールは「機能が豊富な製品」ではなく、「自社が必要とする機能が搭載されている製品」を選びましょう。
実際に操作性を確かめてみて、誰もが使いやすいと感じる製品を選んでください。
■既存システムの連携の可否で選ぶ
組織で既に利用しているシステムがあれば、BIツールとの相性をチェックしておくことも大切です。
BIツールは、組織内に散在しているデータを収集・統合する必要があるため、既存システムと連携できた方がスムーズに分析できます。
連携が行えない場合は、別途、ETLやDWHなどのツールを導入しなければならないので、既存システムとの相性をよく確認しておきましょう。

■導入・ランニングコストで選ぶ
コストが予算を超えてしまわないか、BIツールを導入する前にチェックしておきましょう。
オンプレミス型ツールを利用する場合は、導入の際に最も多くの費用がかかります。
また、クラウド型ツールの場合、導入費用は抑えられるものの月額費用がかかるため、ランニングコストが高額になってしまう可能性があります。
無理なく長期的に利用するためにも、導入前にコストと予算が見合っているか確認しておくことが大切です。
中小企業におすすめのBIツール3選
BIツールの選び方だけでなく、優良な製品を知りたいという方もいるでしょう。
最後に、株式会社ユニリタプラスがおすすめするBIツールを3つご紹介します。
ツールの導入を検討しているという方は、ぜひ参考にしてください。
①Report & Form Warehouse ②Yellowfin ③WebFOCUS |
①Report & Form Warehouse
画像出典元:「Report & Form Warehouse」公式サイト
専門的な知識やスキルがなくとも、レポートの作成と情報活用が同時に実現するBIツールが『Report & Form Warehouse』です。
管理帳票と情報活用一つの基盤に集約されているので、導入コストの削減につながります。
また、直感的な操作が可能なので、デザイン性に優れたレポートを簡単に作成できます。
Web・C/S・モバイルで提供されることから、環境や利用シーンを問わず、表示から印刷、情報分析までも一つのレポートで実現。
組織のデジタル化促進、データ活用促進にもつながります。
URL:https://www.unirita.co.jp/products/rfw.html
②Yellowfin
画像出典元:「Yellowfin」公式サイト
複数のユーザーでデータ共有することに特化したBIツールが、『Yellowfin(イエローフィン)』です。
モバイルアプリにも対応していて、場所を選ばずにアクセスできます。
直感的な操作が可能で、分析項目を指定するだけで自動的にグラフを作成できることから、組織全体の情報活用を促進できるでしょう。
Yellowfinはデータの変化を自動的に察知・解析してくれるので、顧客数やユーザー数、取り扱い商品数が多くてもスムーズに管理できます。
③WebFOCUS
画像出典元:「WebFOCUS」公式サイト
OracleやSQLServer、MicrosoftやDatabaseなど、およそ80種類のデータソースに対応しているBIプラットフォームが『WebFOCUS』です。
直感的な操作でデータを可視化し、社内外のユーザーに対して、意思決定に必要な情報をさまざまな形で提供できます。
パッケージ型ソフトウェアであるWebFOCUSは、企業内のオンプレミスサーバーにインストールして利用できます。
製品導入前にマニュアルを見ることが可能なので、導入を検討している企業は閲覧してみると良いでしょう。
技術支援や研修を行うなどサポート体制が整っているため、初心者にもおすすめです。
URL:https://www.ashisuto.co.jp/webfocus/
データ分析基盤について知りたいという方は、下記ページもご覧ください。
関連ページ:データ分析基盤とは?構築のために知っておきたい構成要素や手順、ポイントを徹底解説
中小企業に導入するなら「社内データ活用サービス」
「社内データ活用サービス」とは、企業が保有する社内データを収集・分析・活用し、業務効率化や事業拡大につなげるサービスです。
データ統合基盤を構築して、Excelをはじめとした社内に散在する多種多様なデータを集約。課題やニーズに合わせて、現場に必要な情報をデータソースから抽出。
BIツールやクエリツール、レポーティングツールを活用して、ユーザインターフェースの向上はもちろん、コスト削減も実現します。

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まとめ
人手不足の解消やコスト削減など、ビジネスのさらなる成長を目指すためには、解決しなければならない課題がたくさん存在します。
現状では課題の解決が難しいという方は、BIツールの導入を検討しましょう。
BIツールを導入したい、導入に際してサポートを必要としているという方は、株式会社ユニリタプラスへご相談ください。
企業様が抱える課題や目的に合わせて、最適な製品やサービスをご紹介いたします。
導入に際してのサポートはもちろん、業務改革や事業推進に関するコンサルティングサービスも行っていますので、「BIツールの導入方法を教えてほしい」、「導入費用の見積もりがほしい」など、まずはお気軽にご相談ください。
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