売上分析について解説!手順やメリット、分析に役立つツールや7つの手法をご紹介

[fa icon="calendar"] Jul 1, 2025 2:35:14 PM / by 株式会社ユニリタプラス

株式会社ユニリタプラス

売上分析について解説

ビジネスの現状把握や組織の目標設定に欠かせないのが、「売上分析」です。

売上分析を行うと、業務にどのように役立つのでしょうか。また、どのような方法で行えば良いのでしょうか。

今回は、売上分析の目的やメリットについて解説します。

分析に役立つ手法やツールもご紹介しますので、ビジネスのさらなる飛躍を目指したい、組織のさらなる成長を目指したいという方は、ぜひご一読ください。

 

 

 

「売上分析」とは?

組織が抱える売上データを多角的に分析することで、収益性や効率性の向上を目指すためのプロセスを「売上分析」といいます。

単に売上額を可視化するというだけでなく、売上を左右する要因を詳細に調査することで、組織が抱える課題を見出します

また、課題が明らかになることで、施策の立案といったアクションにもつながるでしょう

営業やマーケティングを行う上で、自社の商品やサービスが顧客からどのように評価されているのか、市場ではどのような変化が起こっているのかを常に把握しておく必要があります。

株式会社ユニリタプラス社員
株式会社ユニリタプラス社員
売上向上や業務拡大を目指したい組織にとって、売上分析は重要なプロセスだといえるでしょう。

売上分析を行う目的

実際に分析作業を行う前に、まずは明確な目的を把握しておく必要があります。

多くの企業が売上分析に積極的に取り組む主な理由を2つご紹介します。

 

・ビジネスの現状把握

・組織の目標設定

 

ビジネスの現状把握

自社製品の売上率や利益率、市場での立ち位置を正確に理解するために必要なプロセスが売上分析です。

売上データの分析を行うことで、どのような商品やサービスが収益に貢献しているのか、どのような顧客層が製品を購入しているのかといった現状を把握することができます

また、現在の営業活動の効果を定量的に評価することで、ビジネスにおける課題を見つけ出すことができます。

売上分析を行うことで、マーケティング戦略の見直しや業務リソースの再配分など、課題解決に役立つでしょう。

 

組織の目標設定

現状を把握した後には、課題解決に向けて目標設定を行う必要があります。

目標を明確に設定することで、組織が一丸となって同じゴールに向かって邁進できます。

従業員のモチベーション向上や営業活動の効率化が実現し、最終的には収益拡大にもつながるでしょう。

現状把握ができたら、「売上を〇〇%向上させる」、「顧客数を〇〇人増やす」など、数値を用いて明確な目標を設定しましょう。

売上データの分析結果に基づいて達成可能な目標を設定し、具体的な戦略を立案することが大切です。

 

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売上分析を行うメリット

メリット

ビジネスや組織にとって売上分析が必要であることは理解していても、具体的にどのように役立つのかイメージできないという方もいるかもしれません。

分析を行うことで得られる、具体的なメリットをいくつかご紹介します。

 

市場のニーズや動向を把握できる 

収益性の高い商品・顧客を把握できる 

効果的なマーケティングが行える 

売上目標や予算を設定できる 

従業員のモチベーション向上につながる 

 

市場のニーズや動向を把握できる

市場のニーズや動向を詳細に捉えることができるというのが、売上分析のメリットの一つです。

自社の商品やサービスを販売して収益を上げるには、市場の変化を把握した上で、的確なマーケティング戦略を立案する必要があります。

商品やサービスに問題がないにもかかわらず売上が伸びない場合は、市場のニーズに合っていない可能性があります。

分析で市場のニーズを把握して、商品開発やサービスの改善、マーケティング戦略の立案や見直しに活かしましょう

 

収益性の高い商品・顧客を把握できる

自社の収益性の高い製品や顧客層を特定し、可視化できるという点も売上分析を行うメリットの一つです。

売上や利益に貢献している製品を調べることで、仕入れや在庫を効率的に管理できます。

また、収益性の高い顧客層を調べることで、特定の顧客層をターゲットに営業活動を強化し、より大きな収益を生み出せます。

分析を行って自社の強みを把握できれば、組織の持続的な成長が目指せるでしょう。

 

効果的なマーケティングが行える

売上につながる販促活動を効果的に行えるという点も、売上分析を行うメリットだといえるでしょう。

収益を伸ばすためには、自社が行っているキャンペーンやプロモーションが、売上や利益にどの程度貢献できているかを正しく評価する必要があります。

闇雲にダイレクトメールを送付したり、SNSで広告を発信したりしても、収益につながらなければ意味がありません。

分析によって効果的なマーケティングを行うことができれば、従業員の作業負担軽減や経費削減につながるでしょう。

 

■売上目標や予算を設定できる

売上分析には、過去のデータから現状を把握し、売上目標の設定や予算設定を的確に行えるというメリットもあります。

商品やサービスがどの時期に売れたのか、どのようなマーケティングが収益につながったのか把握することで、繁忙期に人員を増やしたり、反応が良かった広告に予算をかけたりすることができます。

分析を継続的に行えば精度の高い予測が可能になり、より現実的で達成可能な売上目標や予算を設定できるでしょう。

適切なリソース配分を行ったり、無駄なコストを削減したりすることにもつながります。

 

従業員のモチベーション向上につながる

売上分析を行うことで収益アップにつながり、従業員のモチベーションが向上するという点も大きなメリットだといえます。

売上データを分析して現状を把握し、課題解決や的確なマーケティングを行うことができれば、収益アップにつながります。

また、的外れなプロモーションを行ったり、無駄にコストを浪費したりするリスクを避けられることから、失敗の可能性が低くなるという点も売上分析の魅力の一つです。

収益という目に見える形で努力が評価されれば、営業担当者はもちろん、組織全体のモチベーション向上につながるでしょう。

株式会社ユニリタプラス社員
株式会社ユニリタプラス社員
組織的に売上分析を行う環境を整えることで、パフォーマンスの向上や離職率低下などの副次効果にも期待できます。

売上分析の手順

手順

分析作業に入る前に、具体的な流れを理解しておくことが大切です。

スムーズに作業を行えるように、あらかじめ正しい手順を把握しておきましょう。

 

 1.目的を設定する 

 2.データの収集・整理を行う 

 3.データの分析・可視化を行う 

 

1.目的を設定する

売上分析を行う前に、目的を明確に設定しておくことが大切です。

目的があいまいなままに分析作業を進めると、時間と労力ばかりを浪費して成果につながらない可能性があります。

また、具体的なゴールがわからなければ、分析作業を行うチームの足並みが乱れてしまいます。

分析を行う際には、「商品やサービスの売上が低下している原因を調べる」、「収益性の高い顧客層を調べる」など、明確な目的を設定しておきましょう。

 

2.データの収集・整理を行う

目的を設定したら、次に必要なデータを収集して分析に適した形に整理します。

収集するデータは目的によって異なりますが、売上データや顧客データ、人件費・経費などが挙げられます。

せっかくデータを収集しても、フォーマットが異なっていたり、内容が重複したりしていては、分析を行っても正確な結果は得られません。

また、必要なデータが足りていないと、分析自体を行うことが難しくなります。

スムーズに精度の高い分析を実現するためにも、事前に整理を行う必要があるのです。

 

3.データの分析・可視化を行う

データの収集と整理が終わったら、目的に合った手法で分析作業を行います

分析結果は、担当者だけでなく組織全体に共有されることになります。

誰が見ても簡単に結果を理解できるように、表やグラフを用いて可視化しましょう。

売上推移を折れ線グラフで表したり、売れ行きの良い製品を円グラフで表したりすることで、課題の発見や施策の立案を行いやすくなります。

特に複数の従業員に対して複雑なデータを共有する際には、可視化の方法に注意しましょう。

 

データ可視化についてさらに詳しく知りたいという方は、下記ページもご覧ください。

 関連ページ:データ可視化とは?必要性やメリット、具体的な方法や流れをわかりやすく解説

 

 

売上分析に役立つ7つの手法

手法

データ分析と一口に言っても、あらゆる手法が存在します。

売上分析を行う場合は、何を選択すれば良いのでしょうか。役立つ手法を7つご紹介します。

 

 

①ABC分析

自社の製品や顧客を、売上や収益率に応じてA・B・Cの3つのグループに分類する手法を「ABC分析」といいます。

上位からABCの3つのグループに分けてランク付けすることで、売上管理や在庫管理、マーケティングに活用できます

Aランクの製品や顧客に対してより多くのリソースや予算を投じたり、Cランクの製品や顧客に対する課題を改善したりすることで、効果的に売上や収益を伸ばせるでしょう。

 

②アソシエーション分析

売上データや顧客データなど、膨大な量の情報の中から関係性を見つけ出す手法が「アソシエーション分析」です。

A商品を購入する顧客は、B商品も同時に購入することが多い」というパターンを発見できれば、効果的な販売戦略の立案が可能になります。

売り場の陳列方法を変更したり、広告・カタログの商品配置を変更したりと工夫することで、アップセルや新規顧客の獲得が期待できるでしょう。

 

③クロス集計

アンケート結果のような多量のデータのうち、2~3程度の項目をかけ合わせて分析を行う手法を「クロス集計」といいます。

「自社の製品を購入したことがあるか」という質問に対する「はい」か「いいえ」の回答に、顧客の年齢や性別、職業や地域などの情報をかけ合わせることで、製品別の売上傾向を把握したり、営業戦略を立案したりと、より効果的なターゲティングが実現します。

分析結果を表やグラフにまとめて可視化すれば、製品の傾向や特徴をより理解しやすくなるでしょう。

 

④重回帰分析

複数の要因が売上や集客にどの程度影響しているのか分析できる手法が、「重回帰分析」です。

広告費を10%増やすと集客率が5%上昇するといった具合に、成果に対して要因がどの程度の影響力を持つのかを明らかにすることで、未来を予測できます。

営業活動においては、広告費や商談数、営業担当者の人数などの要因が売上にどの程度影響しているのかを調べることで、効果的なリソース配分や効率的なマーケティングが実現するでしょう。

 

⑤要素分解

売上を構成する要素を分解することで、売上の増減要因を調べる手法を「要素分解」といいます。

顧客数や顧客単価、購入頻度や来訪回数など、売上に影響を与える要素を明らかにすることで、課題の発見や施策の立案に役立ちます

購入頻度や来訪回数が大きく影響している場合は、クーポンを配布する、キャンペーン情報を送付するといった対策で売上向上が目指せるでしょう。

営業活動やマーケティング活動における、リソース配分や予算配分を行うときにも役立ちます。

 

⑥デシル分析

顧客の売上や利益への貢献度に応じて、10のグループに分けて分析を行う手法を「デシル分析」といいます。

購入金額順や購入数順にグループ分けを行うことで、各グループの特性や傾向を詳細に把握することができます。

貢献度が高いグループに対して重点的にアプローチしたり、貢献度の低いグループの課題を発見して改善を目指したりと、効果的なマーケティングが実現するという点は大きなメリットだといえるでしょう。

ターゲットを絞り込むことで、無駄なコストの削減や売上の向上にもつながります

 

⑦RFM分析

Recency(最終購入日)・Frequency(購入頻度)・Monetary(購入金額)の3つの指標を利用して、顧客をランク付けする手法が「RFM分析」です。

Recencyの数値が低く、FrequencyMonetaryの数値が高いほどに、自社製品への関心が高く、売上や利益に貢献していると判断できます。

企業にとって価値の高い顧客を見極めることで、限られたリソースでも売上の最大化を目指せます

反対に、Recencyの数値が高く、FrequencyMonetaryの数値が低い場合は、購買意欲を高めるための施策が必要です。

 

 

売上分析に役立つツール

ツール

スムーズに売上分析を行いたい場合は、ツールにも注目する必要があります。

分析を行う際には、どのようなツールを使用すれば良いのでしょうか。詳しく解説します。

 

Excel 

SFA・CRM 

 

■Excel

多くの企業で採用されていて、売上分析も行えるツールが、Microsoft社が開発・提供している表計算ソフト「Excel」です。

売上データの集計や計算を行った上で、結果を表やグラフでわかりやすく可視化できます。

すでに業務でExcelを使用している企業であれば、従業員が操作に慣れている上にコストもかからないため、導入のハードルは低いといえるでしょう。

データ分析の知識があり、ピボットテーブルや条件付き書式などの高度な機能を使いこなせる人材がいれば、Excelを用いて売上データの分析が行えます。

ただし、分析における作業は全て人の手で行うことから、膨大な量のデータ処理には適していないという点には注意が必要です

また、作業が属人化しやすいため、担当者がいなくなると分析自体できなくなる可能性があるという点は、デメリットだといえるでしょう。

 

■SFA・CRM

営業活動や顧客管理をサポートしてくれるツールが、「SFA」「CRM」です。

SFAは、商談進捗や成約状況情報などの情報を記録・管理できるツールで、営業活動のパフォーマンス向上に特化しています。

また、CRMは顧客情報や行動履歴などを管理できるツールで、セグメント別の売上分析や生涯価値の算出などが可能です。

いずれもデータを入力すれば自動的に分析から可視化までの作業を行ってくれるため、特別な知識やスキルを必要としません。

情報をリアルタイムでシステムに蓄積し、データの一元管理が行えるので、業務効率化や迅速な意思決定が実現するでしょう。

ただし、システムの導入や運用に際してコストがかかるという点には、注意が必要です

また、情報の入力を手作業で行う場合は、担当者に負担がかかるという点はデメリットだといえるでしょう。

 

 

売上分析ならBIツールがおすすめ!

企業が抱える膨大な量のデータを収集・分析し、ビジネスに役立てるためのソフトウェアを「BIツール(ビジネスインテリジェンスツール)」といいます。

簡単な分析であればExcelを使用しても良いですが、より精度の高い分析を効率的に行いたい場合は、BIツールの活用がおすすめです。

直感的な操作で分析を行い、表やグラフを用いて視覚化できることから、専門的な知識やスキルを持たない方でも簡単にデータ分析が行えます

また、データをリアルタイムで自動的に取得して一元管理できるため、入力の手間がかからず、従業員がより重要なコア業務に集中できるというメリットがあります。

株式会社ユニリタプラス社員
株式会社ユニリタプラス社員
売上分析の作業負担を軽減したい、誰もが気軽に売上分析を行える環境を整えたいという方は、ぜひBIツールの導入を検討してください。

BIツールについてさらに詳しく知りたいという方は、下記ページもご覧ください。

 関連ページ:おすすめのデータ分析ツール10選を徹底比較!ツールを導入するメリットや選び方について解説

 

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まとめ

ビジネスの現状を把握し、効果的な戦略を立案するために欠かせないのが「売上分析」です。

デジタル技術の発展が目覚ましい近年、データ分析は組織の成長を目指す上で、必須ともいえる取り組みの一つです。

データ分析と聞くとハードルが高いように思えますが、BIツールを使用すれば、特別な知識やスキルがなくとも売上分析が行えます

売上分析に興味がある、実施する方法を模索しているという方は、株式会社ユニリタプラスへご相談ください。

企業様が抱える課題や目標に合わせて、最適なBIツールやサービスをご紹介いたします。

導入に際するサポートはもちろん、コンサルティングサービスもご利用いただけますので、まずはお気軽にご相談ください。

 

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Topics: 業務改善, データ活用, データドリブン