みなさんこんにちは、「ITユニプラ」編集部です。
パソコンが当たり前に使われるようになってから20年ほど経ちました。やはりパソコンとして使われているのはWindowsが圧倒的でしょうから、Excelも20年以上使い続けられていることになります。
様々な表計算ソフトがあって、なぜExcelになったのかという変遷は割愛しますが、結果としてExcelはデファクトスタンダードとなっていると思います。
今回はExcelで出来る業務、Excelを使うかどうか検討すべき業務について記事にしました。
Excelを業務で使っている方の参考になれば幸いです。
前回の記事「エクセルやRPAの属人化の要因と脱属人化のポイントまとめ」はこちらから
目次
- Excelというツールについて
- Excelに向いている業務・不向きな業務
- Excelを使い続けることも間違いではない
① Excelというツールについて

業務を進めるにあたってExcelを使うのは、当然、使いやすいからです。
直感的に使える、容易に修正できる、関数を使ってある程度の計算はできる、やろうと思えばマクロ、VBAですごい処理を自動化できる。Excel職人という言葉も使われ、就職にあたってのアピールにもなります。
利用範囲を考えると、
日報、作業実績表、売上管理、予算管理、見積書、請求書、人事評価表、資産管理表、在庫管理表、資金繰り表、資材発注管理、品質管理 など・・・
様々な業務があり、各社、いや、各人レベルでExcelを使用しているのではないでしょうか。
② Excelに向いている業務・不向きな業務

このようなExcelを使用する業務の中でも、Excelを使うかどうか検討すべき業務は、2つあると考えています。
Excelを使うかどうか検討すべき業務①
1つ目は、毎回、同じような手作業を繰り返す業務です。
例えば売上管理資料です。最終的にきれいに整理されたExcel資料を作成することが目的です。そのために、元となるデータとして、複数のデータベースや、複数の別のExcelから手作業で転記して整形することは、よくあるのではないでしょうか。
毎回手作業ですので、時間がかかる、作業ミスが発生することが考えられます。手作業で進めていてやり直しが発生すると、作業者のやる気はなくなります。本来は早く見たいところ、必要なスピードも得られません。
このような場合、Excelの関数やマクロ・VBAを駆使することは1つの手法だと思います。または、RPAを利用して、作業を自動化させることも良いと思います。
ユニリタプラスでは、例えばデータベースからのデータ取得が得意なMyQueryというツールがあったり、
Excelデータの読み込みもできるWaha! Transformerがあります。また、データをそのままExcelフォーマットに当てはめて出力することもできます。
また、Report & Form Warehouseというレポート作成ツールを使用して、グラフや表をまとめた報告書(ExcelやPDF)を作成できます。
毎回、同じような手作業を繰り返す業務では、ミスを防ぐ、人の時間を効率化させるために、自動化を進めることが1つの解決方法となります。
Excelを使うかどうか検討すべき業務②
2つ目のExcelを使うかどうか検討すべき業務は、
データ漏洩が無い方が良い業務
データの変更を容易にしてはいけない業務
です。
例えば、数年おきにニュースとなっている品質管理などです。
こちらは測定データをそのまま最終レポートに上げる必要があり、途中での改竄が発生してはいけないものです。
Excelは、どのパソコンでも使えます。
Excelで作ったものは、そのExcelファイル1つで完結しています。
そのため、ファイルをコピーすれば誰でも、どこでも見れます。また、誰でもデータが書き換えられます。
しかし、個人レベルでの変更は組織で把握することは困難です。
意図的にログを出力すれば管理できるかもしれませんが、管理が煩雑になってしまうことも想定されます。
またExcelのパスワードロックである程度防げるかもしれませんが、
パスワードを知っている人
=変更できる人、変更できる人は問題となる変更を本当にしないのか?
という管理が必要となります。
このような漏洩、改竄が無いほうが良いものにExcelを使いづつけることはリスクを伴います。
こちらは、監査者(管理者)とデータ変更する一般ユーザーを分ける必要があります。
最もよいのは、Webアプリケーションなど、サーバーで管理されるシステムとすることです。そうすることで、システム上でログによる監査が可能です。
サーバーには監査者(管理者)のみがアクセスでき、データ変更する一般ユーザーはルールに従った変更のみが可能となります。
ユニリタプラスでは、Webアプリケーションの構築も実施していますが、Webアプリケーションから簡単にPDFを作成できるReport & Form Warehouseというツールを使用してデータを見たい形で提供するWeb開発にも多く携わっています。
前述で紹介していますが、グラフや表などレポート形式を簡単に作成でき、それをPDFでのみ出力して、出力後の改竄も防ぐことができます。
社内のリスク管理として、Excelを使い続けてもよい業務であるかどうか、見直すことも必要と考えます。
③ Excelを使い続けることも間違いではない

ここまでは、Excelを使うかどうか検討すべき業務の話でした。
では、他の業務は、Excelで出来る業務、と考えてよいのでしょうか。単純にそうだとは、場合によってデメリットがありますので、はっきりと言えません。
しかし、冒頭に書いているとおり、誰でも使いやすく、業務が進化する中での変更にも簡単に対応できるということは、大きなメリットとして挙げられます。ここに費用をかけて、「脱Excel」が必要かどうかは、各社の状況によると思います。
そのままExcelを使用することは、1つの解であると考えます。
そのなかで、Excelファイルを管理するというところは、手間がかかっていると思います。
- 予算管理
- 人事評価表
- 在庫管理表
- 資金繰り表
- 資材発注管理
など、現場で入力したファイルを、期限までに集めて、集計・集約するなどは、その管理をする人に、必要以上に労力がかかっているのではないでしょうか。
これに対しては、ルールを取り決めて運用で解決する、何かツールを入れて対応するなどが考えられます。
そこでユニリタプラスでは、Excelはそのままに、集めるところの管理や、集計・集約の機能を提供する、「
サクッと収集」というサービスを提供しています。こちらのサービスは今あるExcelをそのまま使用できますので、最小限の運用変更で、効率化を進めることができます。
Excelを利用した業務は社内にたくさんあると思います。そのすべてを一律でどうするべきかという議論はできません。効率化するため、リスクを抑えるために、対象の業務をピックアップして、まず、できる範囲から検討するのはどうでしょうか。
そもそも業務にExcelを使っているということは、小さなレベルでできる範囲と無意識に判断されて始められたものと思います。
できる範囲から始めると考えたときに、効率化・リスク低減を検討するには
最適な業務であり、素早く効果が表れることを期待できるのではないでしょうか。