【データ活用】データカタログ作成の10箇条 其の6 データ品質と検証

データカタログ作成 10か条⑥ データ品質と検証

 

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第六回「データの品質と検証」について記事を投稿していきたいと思います。

前半は、データを利用する上で、そのデータは利活用できる状態になっているのか?
具体的な品質のポイントを上げ確認していきます。
後半では、品質を維持するための検証ポイントを見ていきます。

目次

目次

  • データカタログとは?
  • 前回の内容⑤「データの利用とアクセス」
  • データカタログ作成の10箇条其の⑥データ品質と検証

 

データカタログとは?

データカタログは、企業や組織で生成されたデータやメタデータを収集し、企業が保有するデータの一覧や詳細を簡単に確認できるようにするシステムです。これにより、必要なデータを素早く見つけ出し、ビジネス戦略や経営の意思決定などに活用することができます。

 ※メタデータ・・・データを説明するためのデータ。
 例:売上金額といったデータがあった
場合、その売上月や地域(どのエリアの売り上げか?)、
  商品のことを言います

以下の記事でデータカタログの主な機能についてまとめています。

【データ活用】データカタログのポイント

前回の内容⑤「データの利用とアクセス」

今回の内容にも関わるデータの取得と生成については前回記事にてまとめてます。以下もご確認ください。

データの利用とアクセス

データカタログ作成の10箇条其の⑥データ品質と検証

前回は、データの利用とアクセスのポイントについて確認しました。

今回は、データカタログで使用するデータの品質と検証のポイントを見ていきます。

データ品質の基準を定義する

データ品質基準を定義することで、データの品質を測定することができます。

データ品質の基準は、

  • データの正確性
  • 完全性
  • 一貫性
  • 最新性
  • 有用性

などの観点から定義することができます。

データ品質の基準を明確にすることで、データの品質を判断しやすくなります。
たとえば、以下のような項目をチェックします。

メタデータの正確性
データカタログ内のメタデータ(データの説明、スキーマ、関連情報など)が正確であることを確認します。
誤ったメタデータはデータ利用者がデータを理解する障害となります。

データの重複の排除
データが重複していないかどうかを確認し、重複があればそれを排除する処理を行います。重複データが存在すると、分析やレポートが正確でなくなる可能性があります。

欠損値の処理
データに欠損値(欠けている値)がないかを確認し、必要に応じて欠損値を適切に処理します。欠損値のまま分析や処理を進めると、結果が歪む可能性があります。

データの正確性の確認
データが正確であるかどうかを確認するために、サンプリングや統計的な手法を使用してデータの検証を行います。異常値や外れ値がないかも確認します。

トランザクションの完全性
データがトランザクションベースである場合、トランザクションの完全性を確認し、データの整合性が損なわれていないことを保証します。

データ品質の検証を定期的に行う

データ品質の検証を定期的に行うことで、データの品質を維持することができます。
データ品質の検証は、データの作成プロセスやデータの使用状況を監視することで行うことができます。
データの変更や更新に対する検証も行います。

データ品質の検証で問題が見つかった場合は、データ品質の改善に取り組む必要があります。
データ品質の改善は、データの作成プロセスの改善やデータの使用状況の改善などを行うことで行うことができます。
具体的な対策としては、次のようなものが挙げられます。

データ品質の検証を自動化する
データ品質の検証を自動化することで、効率的に検証を行うことができます。
たとえば、データの値の範囲をチェックするなどの検証を閾値や期間等の運用ルールを決めることで自動化することができます。

データ品質の改善をデータサイエンスの力で行う
データサイエンスの力を使って、データ品質の改善を行うことができます。
たとえば、機械学習を使って、データの異常を検知するなどの方法があります。
これらのポイントを踏まえて、データカタログにおけるデータ品質を高め、データの信頼性を向上させましょう。
データ品質の検証には、次の方法がよく用いられます。

  • データの統計的な検証
    データの統計的な検証では、データの平均値や標準偏差などの統計量を計算して、データの正確性や一貫性をチェックします。
  • データの意味的な検証
    データの意味的な検証では、データの意味や整合性をチェックします。たとえば、データの値が矛盾していないか、データの値がデータの目的に合致しているかをチェックします。
  • ユーザーフィードバックの収集
    忘れがちなのが、実際の利用者からのフィードバックの収集です。
    データ利用者からのフィードバックを積極的に収集し、それを元にデータの品質向上や検証プロセスの改善を行います。
    ユーザー検証では、データの有用性や使いやすさをチェックするのに役立ちます。
    さまざまな関係者が協力して行うことが重要です。

これらのポイントを考慮して、データカタログ内のデータ品質を確保し、データが信頼性を持って利用される環境を整えることが重要です。

次回は、データのバックアップと復旧 について記載します。

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